検索窓
今日:13 hit、昨日:19 hit、合計:445,173 hit

対立 ページ31

紫耀side



.

.






おれの目の前に、何故か怜央くんがいる。







いつも通りに仕事が終わって
いつも通り、家に帰ろうと外に出たとき。








怜「 こんばんわ 」







背中にスクールバッグを背負いながら
立っている彼。









紫「 …… Aならもう帰ったで 」






おれの言葉を聞いて、違いますって返ってくる声。








怜「 今日は、平野さんと話がしたくて。」








そう微笑んだ怜央くんを見て、
おれは背筋が震えた。









__









紫「 話、って?」







とりあえず近くのファミレスまで行って

適当に腹ごしらえをする。











怜「 もちろんAのことですよ 」








前に座ってハンバーグにがっつきながら
さらっとそう言う彼を、


おれは読めないと思った。








敬語は固いから、タメでいいよなんて
言うと「やっぱ優しいですね」って。









紫「 ……… 別に。対して優しくないで。」








氷の入ったアイスコーヒーを
音を立てながら飲む。










怜「 … その優しさ、Aのためになってますか?」






そんなことを呟いた怜央くんに、

おれはコーヒーを啜る手を止めた。










紫「 ………どー…ゆう 、」




怜「 平野さんで埋められない寂しさを、
おれが満たしてあげたい 」









すっかり空になった鉄板の上。




「Aの料理のがうまい」なんて
笑ってる彼を、おれは直視できなかった。









怜「 優しい人で終わって、いいんすか」






紫「 ……… なに言うとん?」









怜「 次 泣かせたら、おれがもらいますから。」









握りしめたガラスのコップの中の氷は
おれからの熱で、溶け始めていた。









.

動揺?→←幸せって?



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (634 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2026人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - 続きは書かないんですか?書かないなら書かないで一応報告するべきだとおもうのですが… すごく面白いし続きが気になるから更新待ってます! (2018年12月24日 4時) (レス) id: 7038e95e66 (このIDを非表示/違反報告)
てん - 続き見たいです! (2017年12月27日 2時) (レス) id: 16abeeb193 (このIDを非表示/違反報告)
みほ(プロフ) - つづき… (2017年10月13日 23時) (レス) id: 25ba19e1ac (このIDを非表示/違反報告)
shiho - めっちゃ続き気になるんですけど!! (2017年8月30日 12時) (レス) id: e9c545065a (このIDを非表示/違反報告)
Yumi(プロフ) - え、むちゃ続き気になります! (2017年1月2日 2時) (レス) id: 76d31e4b2f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:aco. | 作成日時:2015年11月24日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。