最終話 ページ36
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_____時は過ぎ数日後
「そう云えば太宰さん。
Aさんはもう大丈夫なんですか?」
整理を終えた書類を両手に敦はソファーで寛ぐ太宰にそう聞いた。
その敦の問いに太宰はニコリと微笑んで「あぁ今日退院なんだ」と云い立ち上がった。
あの後、Aは体をしっかり完治する為病院へ入院する事になった。
そして、今日は退院の日で太宰はAを迎えに病院へと足を向ける。
病院に辿り着けば自動ドアの前にもうAと中也がいて、丁度中也がAに花束をあげているところだった。
「やぁ、もう君来てたの」
「げっ。太宰手前、仕事抜け出してきたのかよ」
「当たり前じゃないか。君こそサボりかい?」
「俺はちゃんと首領に許可もらってきたわ!」
『ふふ。二人とも来てくれて嬉しい』
花束を両手にそう微笑んだAに太宰が中也を二マーっと見やる。
その視線が鬱陶しくて中也は「何だよ糞太宰」と睨みつける。
「これ何処で買ったの?君が花束買うなんて似合わないねぇ〜」
「るせぇ!!俺が何贈ろうが勝手だろうがッ!」
「そうだ、A。退院祝いにデートをしよう。美味しい苺のスイーツを売っている店を見つけたんだ。」
「無視すんなや!つか何勝手にデートしようとしてんだ!俺がこれからAと出かけんだよ!」
「あぁもう煩いな君。ちょっと黙ってて今Aと話したいから」
「ンだとコラァァ!!」
『あはは!もう一層の事三人でデートしよ!』
言い合う二人の腕を取り歩きだすA。
そんな満面の笑顔のAを挟んで尚も言い争いをし続ける二人。
四年前と同じ何も変わらない三人の姿
きっとそれは
これからもずっとあり続けるのだろう
私は青く澄み渡る空を見上げた
全てのピースが埋まった記憶が
私の瞳にこの世界を素晴らしく美しいものに見せてくれる
世界は美しく輝きに満ち溢れ続けるだろう
大切な守りたいものが傍にあり続ける限り
ずっと永遠に
____【完結】
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Kigiri(プロフ) - 詞の選び方一つ一つがとても好きです。新作を心待ちにしています!! (2019年5月4日 19時) (レス) id: 9b7da1f6da (このIDを非表示/違反報告)
るーりー(プロフ) - とってもおもしろかったです!新作も楽しみにしています! (2019年5月4日 15時) (レス) id: 015d425faa (このIDを非表示/違反報告)
真緒(プロフ) - ン"ーーーー面白かったです!!!!!!番外編お願いします!!! (2019年5月4日 15時) (レス) id: 290bbc209c (このIDを非表示/違反報告)
陽香 - 沢山ある文ストの夢小説から,たまたま見かけて,面白そうだったから,前作の1話から今作の49話まで全て読みました。面白いと思います。次の50話の展開が気になりますね。今後も更新を楽しみにさせていただきますね(^_^)作者さん,頑張って下さい(^_^) (2019年4月22日 7時) (レス) id: 7be101f077 (このIDを非表示/違反報告)
Kigiri(プロフ) - ほんといつも読んでいてどきどきします!!もう穴が開くほど読み返しました!!((← 応援しています!がんばってください!!!! (2019年4月22日 3時) (レス) id: d36ce0e605 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月華桜 | 作成日時:2019年4月15日 23時