・【JH】 ページ36
「…で？」
「ん？」
「その幼なじみのジフンくんはどうなったの？ デビューできた？」
何となく分かってるくせに、そう訊く俺は、かなり性格が悪いのかもしれない。
報告会が終わって、俺は今ソヨンと歩いてる。
ソヨンは管理課に報告書を届けに、俺はレッスン室にいるメンバーを迎えに行く所だ。
個人面談から、今の時点では特別なケアを要するメンバーはいないということで、良かった。
一番心配していたユンギも、それなりにリラックス出来ていたと言うので、かなりほっとした。
「2年に進級する時にさ、事務所辞めちゃったんだよね」
「…そっか」
しばらく沈黙が続く。
「でもさ、なんか今あいつ普通にいいとこで働いてんだ〜。日本に転勤になってからは会ってないけど。……なんかさ、バカみたいじゃない？」
「…何が？」
「私ばっかり最後まで夢追いかけてたって感じでさ。なんかすごい…かっこ悪い」
「最後まで夢追いかけたやつ捕まえて、かっこ悪いは無いだろ。…まぁ、その幼なじみの気持ちも理解できるけどな」
小さい事務所で大学生ともなると、なかなか難しいものがある。それにソヨン達の出身大学は、結構良い所だ。一般就職で良い企業を狙えるなら、そっちに流れるのもわかる。
「でも、一生懸命あいつらのサポートしてるパク・ソヨンは結構かっこいいぞ」
「……ん。チェ・ジフンってやつもなかなかよ。メインマネージャーってのはムカつくけど」
そう言ってケラケラ笑ったのは、いつも通りのこいつで安心した。
「ありがとね。じゃ、私こっち行くから」
そう言って背中を向けたソヨンを呼び止める。
「お前さ、そいつのこと好きだったの？」
「はぁ？ あんた人の話聞いてなかったの？ 幼なじみ」
「あ、そう。でも……あー…うん。体調気を付けろよ」
「いや、それこっちのセリフね。あんたマネで一番忙しいんだから」
呆れた様子で去っていった。
でも……
そいつはお前のこと好きだったと思うぞ。
なんとも言えない気持ちを振り払って、レッスン室まで急いだ。
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さく - とても面白いです！また更新される日を待ってます。 (2022年6月5日 23時) (
レス) @page44 id: 7083a913c1 (このIDを非表示/違反報告)
なみ(プロフ) - いちこさん» お返事遅くなってしまってすみません。ありがとうございます！楽しんで頂けてとても嬉しいです！！ 更新が不定期なのが申し訳ないのですが、これからも是非よろしくお願いします！ (2020年9月22日 18時) (レス) id: 37391687e5 (このIDを非表示/違反報告)
なみ(プロフ) - ちぃさん» お返事遅くなってしまってすみません。ありがとうございます！楽しんで頂けているみたいでとても嬉しいです！！ (2020年9月22日 18時) (レス) id: 37391687e5 (このIDを非表示/違反報告)
いちこ(プロフ) - とっても面白いです！更新楽しみにしています！ (2020年8月16日 19時) (レス) id: 78231010c5 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ - とっても面白いです！これからの展開が楽しみです！応援してます^^ (2020年7月28日 15時) (レス) id: 78231010c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なみ | 作成日時：2020年5月9日 0時
