BTSのメンタルサポーター

7.報告会その1 ページ32

ついに、彼らのツアーが始まった。


今回のツアーは、前回のツアーのエピローグという形で、ひとつのシリーズの締めくくりとなる。


直前まで念入りに確認や最終調整をして、幕開けのソウル2days公演は、無事に終了したようだ。

ひと安心、と言いたい所だけど、また1ヶ月後には海外での公演が始まるから、準備は進めないといけないし、それまでの間もスケジュールはたくさんある。全く気は抜けない。



「いやぁー、ツアーが負担かかるとは分かっててもさ、やっぱコンサート始まると、一番輝いてんなって感じするんだよねぇ、あの子たち…」

「それはほんとにな」

「Aも来れたら良かったのに〜」

『んー、そう言われると行けなかったのがすごい残念』



ソヨンの言う通り、2daysとも私は行けていない。

近場だというのもあって、本当は私も行きたかったし、実際に、同行を許可されたスタッフリストには、ソヨンやジフンと同様に私の名前もあった。


でも残念なことに、2日とも、クリニックの方に予約が入ってた。それもかなり前から。



「それにしても、スケジュールいくつかツアー後に変更したのは正解だったよね。A、ほんとありがと」


『いやいや、会議で意見通したのはソヨニじゃん』


「あぁ、あれAが提案してくれたのか。いや、今考えたらツアーとあのスケジュール並行させようとしてた自分が恐ろしいわ」

「ツアー中にタリョラ撮り溜めとかないと配信の間が空いちゃうからって否定的な社員もいたんだけどさ、"じゃあツアー中にメンバーが過労死したら、あなたがステージに立って下さるんですか？"って言ってやったよね」

「いやーあれは強烈だったわ」

『ふふ、ほんとソヨンらしい』


普段から割とサバサバした口調のソヨンだけど、こういう場面ではそこが本当に頼りになる。




「あ、そうだ面談！どんな感じだった？」

「結局みんな期限までに行ったんだろ？ ほんとあいつら真面目だよな」


『そうなんだよねー、私もびっくりしちゃった』


誰かが面談に来た時は、その都度2人にも連絡していた。

デスクから報告書を取って、ソファーまで持って行く。


『管理課に提出するから作ったんだけど、2人には一応口でも簡単に説明しとくね。質問あったらその場でしちゃって』






報告書を片手に、第一回個人面談の報告会が始まった。

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