BTSのメンタルサポーター

・【YG】 ページ30

なんで了承したのか、自分でも不思議だ。


服の上からだろうと、他人に身体を触られるのは、あんまり好きじゃない。


それに相手は異性だ。

ほぼ初対面の異性からのマッサージをリラックスして受けられるほど、俺の神経は図太くない。



普段だったら、絶対に断ってたと思う。


けどなぜか俺は今、ベッドにうつ伏せになって、ほぼ初対面の異性からのマッサージを受けている。


それも、それなりにリラックスして。



あまり自覚してなかったけど、多分、かなり疲れが溜まってたんだと思う。


先生が指差したベッドが、なんかすごく気持ち良さそうに見えて、"あぁ、今ちょっと横になれたらいいな"っていう気持ちに流された。


うつ伏せなら、先生と目を合わせる必要がなくなるっていうのもあったかもしれない。




マッサージが進むにつれて、いつもは冷えがちな手先や足先の方までポカポカしてきた。



そして、どうしても、まぶたが重くなってくる。





まぁいっか、つぶっちゃえば。


寝なければいいんだから。




『でもすごいよねぇ。アスリート並に運動してるのに、デスクワークもするんだもんね』


「あぁ…でも、どっちかよりも逆に気分転換になったりするし」


『あーなるほど』


「作業は夜中がはかどるし…」


『そうなんだぁ。あ、だから今日も遅くに作業してたんだ』



「あーいや…今日は……」



あー…今日は全然はかどらなかったとか、別に言う必要ないのに。

それも、面談に行きたくなかったから、なんて。

なんで適当に流せなかったんだろ。




『……んー？』



あぁー……なんて言お……。




んー………




……あークソ…頭が、ぼーっとして…




「……んー…………今日は………」



『……言いたくないことは言わなくても大丈夫だよ〜ユンギくん』





……遠くで誰かがなんか言ってる。




なんだっけ……今日、今日がどうかしたのか…？





「……ん？………いや……きょうは…………」





つーか今何してんだっけ……





あー、撮影の合間か……？



俺は確かジニヒョンの次で……





……ま、いっか。俺の番来たら起こされるだろ。






今、完全に意識を飛ばせば絶対気持ちいい。




俺はその欲求に素直に従った。









途中で誰かが何か掛けてくれた。


どうせホソクかジミン辺りだろう。ありがたい奴らだ。

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