・ ページ15
個人面談の大体の日程は、ソヨンかジフンから伝えられる。
こちらから指定したり、細かい時間まで決めると、かえって面談が彼らの負担になるから、「明後日、誰々が行くって」とか「今日の撮影の後、誰々が行く」くらいの連絡だけど。
来るタイミングが被ってしまうことは無いように連絡し合っている。
「先生こんにちは〜」
『こんにちは、ホソクくん』
ジフンからの連絡通り、撮影後に来たホソクくん。部屋に入ってくるなり、鼻をくんくんと動かし始めた。
「…お? なんかすっごくいい匂いなんだけど?」
『ホソクくん、匂いに敏感って聞いてたから』
私が指さしたアロマキャンドルを、嬉しそうに手に取ってる。
にしても、こんなにすぐ反応するなんて、本当にかなり敏感なんだろうな。
「やー、本当に好きだ、この匂い」
『ほんと? ソヨンに同じの頼んでもらおっか?』
「おー、お願いしていいんですか?」
『もちろん!』
「ありがとうございます〜」
ホソクくんは、にこやかで喋り方も明るいから、自然とその場の雰囲気も柔らかくなる。普段から穏やかな子なんだなぁ。
「そういえば、先生は私服なんですね」
『え?』
「カウンセラーの先生が来るって聞いて、僕はてっきり、白衣のおじさんに催眠術とかかけられるのかと思ってたよ」
ホソクくんのイメージと自分とのギャップに苦笑。
『私服のカウンセラーも結構いるのよ。それに、皆にはあんまり構えないで欲しいし』
「おー、なるほど」
『あと催眠療法を使う人もいるけど、私はあんまり使ったことはないかな』
「お、でも使えるんですか??」
いや、なんかすごい興味津々って感じの目を向けられちゃってるんですけど、
『…多分ホソクくんが考えてるようなマジック的な感じじゃないよ?』
「えーー! でもめっちゃ気になる!!やってみてください!僕に!!」
『んー、じゃあホソクくんに必要だなって判断した時にやってみるけど』
ワクワクするよ〜、なんて言ってるから、『私は催眠療法が要らないくらい健やかに過ごして欲しいけど』って伝えると、それは確かにって笑った。
「やー、先生が話しやすい人で安心しました」
気さくなイメージだったから少し驚いた。意外と緊張してたのかな。
「他人と話すの苦手なメンバー多いし。まだ僕とテヒョンイだけですよね、来たの」
『そうね』
僕からも来るように言っときます〜と、しっかり者のホソクくんだった。
857人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さく - とても面白いです!また更新される日を待ってます。 (2022年6月5日 23時) (レス) @page44 id: 7083a913c1 (このIDを非表示/違反報告)
なみ(プロフ) - いちこさん» お返事遅くなってしまってすみません。ありがとうございます!楽しんで頂けてとても嬉しいです!! 更新が不定期なのが申し訳ないのですが、これからも是非よろしくお願いします! (2020年9月22日 18時) (レス) id: 37391687e5 (このIDを非表示/違反報告)
なみ(プロフ) - ちぃさん» お返事遅くなってしまってすみません。ありがとうございます!楽しんで頂けているみたいでとても嬉しいです!! (2020年9月22日 18時) (レス) id: 37391687e5 (このIDを非表示/違反報告)
いちこ(プロフ) - とっても面白いです!更新楽しみにしています! (2020年8月16日 19時) (レス) id: 78231010c5 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ - とっても面白いです!これからの展開が楽しみです!応援してます^^ (2020年7月28日 15時) (レス) id: 78231010c5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なみ | 作成日時:2020年5月9日 0時