私は野坂悠馬の姉２【アレスの天秤】 (ページ39)

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89話ページ39

夢主side

今日は一旦解散となり、明日奈は氷浦と一緒に氷浦の家に向かった

氷「ばあちゃん帰ってきたよ～」

「あら、お帰りきーちゃん。そちらは彼女さんかい？」

『はじめまして。帝国学園三年影山明日奈と申します。今は雷門でコーチをさせていただいています』

明日奈は氷浦のおばあちゃんに挨拶をした。さりげなく彼女ではないことを言いながら

「そうかいそうかい。ほら上がってゆっくりしていってね～」

そういうと氷浦のおばあちゃんは笑顔で歓迎してくれた

氷「ありがとうばあちゃん。明日奈さん先にお風呂入って良いですよ俺は後からで大丈夫なんで」

『そうか？ありがとうな貴利名』

明日奈は着替えをもってお風呂場に向かった

氷「“貴利名”か…日頃名字でしか呼ばれないから嬉しいな…これからもずっとそう呼んで欲しいというのは図々しいか…」

氷浦は少し顔を赤くしてそう呟いた。普段のクールな彼からは想像もつかない表情だった

それから少し時間が立ち、明日奈がお風呂から出てきた

『貴利名お風呂上がったぞ』

氷「わかりました…って」

後ろに振り返った氷浦は一瞬思考が停止する

なぜならそこには

『ん？あ、このTシャツ貴利名のおばあちゃんが貸してくれたんだが…もしかしてお前のだったか？』

氷「あ、はい…」

氷浦のTシャツを着た明日奈がいたからである

『脱いだほうがいいか？』

氷「い、いえ！着てもらってて大丈夫です！俺、風呂行ってくるんで！」

『あ、ああ…てかなんであんなに慌ててんだ？』

氷「(明日奈さんが俺のTシャツ着るなんて……ナイスだよばあちゃん！)」

氷浦がお風呂に行った後、明日奈は夜風を浴びようと外に出て行った

稲「明日奈さん…？」

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〈海辺〉

『綺麗だな…』

明日奈は氷浦の家から少ししたところにある海にきていた

夜ということもあって昼間に見る海とはまた違った神秘的な海に明日奈は見とれていた

『田舎の夜はいいな…都会じゃこの静けさは出せないよ』

そう言いながら明日奈は浜辺に座る

『こういう時間もいいな…』

稲「明日奈さんこんな時間に何やってるんですか？」

『明日人か。少し夜風に当たりたくてな。明日人もそうなのか？』

稲「俺もそんな感じです！」

『そうか…伊那国島は良い場所だな』

稲「でしょ！明日奈さんにも気に入ってもらえて嬉しいです！」