私は野坂悠馬の姉２【アレスの天秤】 (ページ24)

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74話ページ24

夢主side

雷門はパスを回しながら一気に前線に繋いでいく

亀「調子いいじゃないか…！」

つ「そうですね！」

『(まずは小手調べといったところか…)』

雷門はシュートを打つがそれは全て円堂が弾き返す

円堂は挑発するかのようにボールを剛陣の方に弾き返す。さらに小僧丸の必殺シュートを技なしで弾き返した

そのまま弾き返されたボールは利根川東泉に渡り、相手の正確且つ大胆なパス回しに雷門はボールを奪えないでいた

亀「こ、これは…！」

杏「一人一人の能力が特別凄いわけじゃないのに…」

つ「守りも攻撃のかなりのものですね」

『利根川東泉のパスには相手への厚い信頼を感じるだろ？』

杏「まさか、それによってあれほど恐ろしい連携を生み出してるんですか？」

『だろうな』

試合に目線を戻せば、利根川東泉のリベロ坂野上が雷門側のゴールまで上がってきていた

そしてシュートを放つが、それはのりかがしっかり受け止めていた

亀「ふぅ…」

つ「危なかったですね～」

『(素晴らしいチームだな…やはり守の力は侮れない)』

みんなの方を見ると仲間割れをしているようでチームワークが乱れ始めていた

『利根川東泉、荒削りだが良い動きをしているな。それに比べ雷門は…』

つ「このままじゃチームの雰囲気が悪くなる一方ですよっ」

杏「これでもまだ彼らを見守るんですか？」

『今のあいつらに必要なのは甘やかしじゃない』

試合が再開するが、利根川東泉の雰囲気が良くなる中で、雷門の雰囲気は悪くなる一方だった

氷浦が〔氷の矢〕を応用してシュートを放つが、円堂はそれも止めていた

そして雷門は利根川東泉の必殺!シュートで先制点を取られてしまった

杏「利根川は試合中にもメキメキと強くなっていますね」

『これも全て守の力だ。守ほど敵に回って恐ろしい人はいないさ』

そして雷門は一点先制されたまま前半を終えた

ベンチに戻ってきた雷門イレブンは険悪な雰囲気のままだった

剛「そろそろ対策考えねぇとヤベェぞこれ」

小「誰かさんが変な意地張ってるせいでそれが出来ねぇんだろ」

奥「大事な試合だっていうのに」

稲「ちょ、ちょっとそんな言い方しなくても…」

海「そうだよ！明日奈さんだって何か考えがあるから私達に何も言わないんだよっ」

奥「だったらその考えを教えてほしいですけどねっ」

一部が明日奈を睨む中、明日奈は澄まし顔で見ているだけだった