キミだから|目黒蓮 ページ13
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「 Aさん、今日もだめ? 」
「 …何回来てもだめだよ 」
1週間前、3日間だけ派遣でカフェに来た目黒くん。
めちゃくちゃ整った顔してて、明らかに住む世界が違うのに、目黒くんはわたしに一目惚れしたらしい。
定期的に、というか最近はほぼ毎日カフェに通って、熱烈なアタックをしてくる。
ちなみに、今は連絡先をせがまれているところ。
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「 なーんでだめなの?目黒くん 」
かっこいいのにー、って、なんか楽しそうな店長。
べつに、目黒くんのことが嫌いとか、そういうんじゃないけど、いい歳して恋愛経験が浅いのとか、年下にリードされるとかいやだし。
「 …ていうか、元はと言えば店長のせいですからね 」
「 えー? 」
呑気に笑ってるけど、店長が「 目黒くんがアタックすればみんなイチコロだよ 」なんて変なアドバイスしたのが事の発端。
目黒くんもそれを真に受けて、真っ直ぐわたしにぶつかってくる。
揶揄ってるわけでも、ノリとかじゃないのも分かってるけど、その真っ直ぐさがわたしには痛いくらいに突き刺さる。
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「 お疲れ様です、Aさん 」
「 …お疲れ様、目黒くん 」
「 今日ご飯行きましょ 」
「 …拒否権は? 」
「 ありません 」
食い気味に返してきた目黒くん。まあ、ですよね。
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作者名:紫紺 | 作成日時:2022年3月19日 0時