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8話 リストランテにて ページ8

side nobody

「あなたが女子をギャングに巻き込むとは思っても見ませんでした」

リストランテに残ったジョルノ、ナランチャ、ブチャラティはおやつよろしくゆったりとしていた。

「巻き込んだというよりは巻き込まれに来た…という方が正しいな、まさしくお前のように」

ブチャラティがバーチディダーマを口に放り込んで咀嚼する。それを見ていたナランチャの口にも放り込んだ。

「何かしら目的、いや事情があるのかもしれませんね。本人から何も聞いてないんですか?」


「あぁ。何も聞いていない。そもそもスカウトする気もなかったしな。調べあげようにもAが名乗ってる名前、ありゃ偽名だな」


「ぎめー?!!」

さくさくバーチディダーマを大人しく食べていたナランチャが大きな声を出す。ブチャラティが面白がってどんどんナランチャの口に入れていくから口の中はいっぱいである。

「偽名…ですか…本当に特殊な事情があるのでしょうね。」

「そんな影があるようには見えなかったな。いや、不自然なくらいに影がない。」

「……もしや」

「ま、ここでオレらがどんな予想を立てようが意味ねーからな。ほら、食え食えナランチャ」

「もがっ、もういい、もーいいって!」

鳥に餌をやるのを面白がるようにブチャラティはナランチャの口に菓子を詰め込む。ナランチャがギブアップと手をばたつかせてブチャラティを必死に阻止した。

「Aが偽名つかってるって、それ、信用しても大丈夫なのかぁ?」

ナランチャは不安そうにブチャラティを見上げる。しかしブチャラティは毅然として

「大丈夫だ。それにミスタがついてるんだ。あいつなら殺しても死ななさそうだろ?」

と笑う。それに釣られてナランチャも笑うが、ジョルノは一端の心配を抱いていた。

「(ミスタが狙われる―――というより…)」

まあいいか、と思いの外楽観的な思考でジョルノは紅茶を口に含んだ。ミスタがなんとかするだろう、と。

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作者名:invisible Comet | 作成日時:2019年4月8日 16時

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