燃える怒り ページ11
ども、ひとらんらんです。
ゾムと一緒に城まで来たのはいいんだけど、そこに広がっていたのはゾムの言うとおり地獄絵図だった。
ひ「おい！しっかりしろ！」
城壁周辺にはたくさんの血だまりと倒れた兵士で埋め尽くされている。そこここからうめき声が上がり、さながらホラー映画のようで身の毛がよだつ。
幸か不幸か、死人はまだいないようだ。だがそれも時間の問題。早くぺ神を呼ばないと……などと考えていると、ゾムが近くにいた兵士に駆け寄った。その兵士を抱き起こすとうっすらと目を開け何かを伝えようと口を動かしている。肩から大きく切りつけられており、出血がひどい。
ゾ「何があったんや!?」
「敵が……たった一人で……部隊を制圧し、に、げられました……」
息も絶え絶えに兵士は答えると、ふらふらと手をあげとある方向を指差した。
「向こうの方に……」
ひ「そんな……まさか！」
ゾ「ちょっ！ひとらん待ってや！」
俺はそう聞くが早いか駆け出した。兵士が指差した方向には、俺が育てている畑と動物たちの小屋がある。
ひ(頼む……無事でいてくれ！)
跳ねるように兵士たちを飛び越えて行くと、そこには変わらぬ姿で静かに風にそよぐ畑が広がっていた。
見たところ荒らされた様子は無かったので一安心だ。
ひ「よ、良かったぁ……」
ゾ「ここは無事やったんやな……ひとらん、良かったやん」
と思ったのもつかの間、畑の奥にある馬小屋から外道丸の鋭いいななきが聞こえてきた。
ひ「まさか……！」
ゾムと一緒に馬小屋へ駆け寄ると外道丸のそばに血で汚れたイフリートが力なく横たわっていた。
ゾ「イフリート!!!!」
ゾムの声を聞くとイフリートはゆっくりと起き上がり、力なく尻尾を振った。ゾムは側にかけより、そっとイフリートを抱き締めた。
ひ「お前が守ってくれたんやな……」
外道丸は悲しそうにﾌﾞﾙﾙｯと鼻を鳴らしてその長いまつげを伏せている。
ゾ「前足をやられた見たいやな……くそっ、動物にまで手をだしやがって」
ひ「…………外道丸や他の動物たちには怪我はないよ」
イフリートはゾムの腕のなかで弱々しい声で鳴いていた。俺もその頭を撫でてやると、嬉しそうに甘えた声をあげた。
ひ「許さない……兵士だけじゃなくイフリートまで……！」
ゾムの目にも戦争の時のような、鋭い光が灯っている。
久しぶりに自分の中が燃えたぎるのを俺は感じていた。
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熊野影(プロフ) - のりたまさん» ご指摘ありがとうございます！早急に直させていただきます！ (2019年9月12日 23時) (
レス) id: 0bac161a03 (このIDを非表示/違反報告)
のりたま(プロフ) - 宵の宴 のページの最初の綺麗なスターリンの部分。元の名前がリンちゃんなので名前変換させるとスター(名前)になってますよ！ (2019年9月12日 22時) (レス) id: dfae553a09 (このIDを非表示/違反報告)
月輪雫(プロフ) - ベル子さん» ありますよねー！これからも頑張って有能ショッピ君とか他のメンバーも書けるように精進して行こうと思います┏○ﾍﾟｺ (2018年9月3日 2時) (レス) id: 0bac161a03 (このIDを非表示/違反報告)
ベル子(プロフ) - 月輪雫さん» はい！全然！！やはり、しょっぴくんは有能ってイメージありすよね。 (2018年9月3日 2時) (レス) id: c193797e68 (このIDを非表示/違反報告)
月輪雫(プロフ) - ベル子さん» コメントありがとうございます！ショッピ君はすごく有能な後輩ってイメージだったんで……有能さが書けてればいいなと思って書きました！大丈夫だったでしょうか……？ (2018年9月3日 1時) (レス) id: 38ce602a15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：熊野影 | 作者ホームページ：http://nーー
作成日時：2018年6月15日 1時
