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一人で顔が熱くなって恥ずかしくなる
「…なんなんですか」
和「顔真っ赤笑」
「…やめてください」
少し顔が近いまま話す先輩と目が合わせられない
いい加減離れてほしいと思う傍らで
もう少しだけこの瞬間が続けばいいのになんて思ってしまう
…悔しい
先輩の手のひらで私の感情が動かされている気がして悔しくなる
和「いい加減顔色なおしなさいよ」
「なら離れてください」
和「なに？照れてるの？」
「違います」
和「可愛いね」
やっと顔を離した先輩は満足気に笑っている
なんなのよ、本当に。
前を歩く先輩の後ろ姿を見てひとりで頭を抱える
和「ほら早く、帰るよ」
振り返った彼の顔を見て少しだけまた恥ずかしくなった気がしたけど
首を振ってすぐに追いかけた
結局駅まで一緒に歩いたけど相変わらずいつも通りの彼に困惑してしまう
私だけ惑わされてるんだよね、やっぱり
そんなことわかってるけど…
和「方面どっち？」
「向こうです」
和「じゃあ逆だ、気を付けてね」
「ありがとうございました」
和「ん、またね」
私の頭に軽く手を乗せた先輩がすぐ横を通り過ぎてホームへと降りて行った
.
家に帰るといつかみた文が携帯に表示されていた
和【家着いた？】
【今着きました。ありがとうございました、楽しかったです】
和【こちらこそ〜】
なんとなく
このまま終わりになってしまう気がして。
それは少し、さみしくて。
【二宮さん】
和【なに？】
【また行ってもらえますか？】
読んだよってマークはついてるのにさっきみたいにはすぐに返ってこなくて
緊張が高まる
私何言ってるんだろ
取り消ししよ
もう読まれちゃってるけど、消しちゃえばわかんないよね
和【いいよ、行こうよ】
メッセージを消そうとした矢先に返ってきた言葉に心が躍る
【ありがとうございます】
和【もうちょっと経ったら適当に誘ってよ】
【わかりました】
和【連絡待ってるわ】
グッドサインだしてるスタンプが送られてきてやりとりを終える
…この時もう既に、後戻りなんて出来なくなってたんだ
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作者名：風和?? | 作成日時：2019年12月15日 0時
