53 ページ9
頭の中がごちゃごちゃになる
せっかく整理した私の想いたちは、彼の一瞬の行動でかき乱される
でもね、
聞こえてくる鼓動の音が心地いいなんて思ったの初めてだよ。
和「本当に･･･？」
「信じてよ･･･笑」
和「信じられるわけないでしょうよ」
今この瞬間を精一杯かみしめるように
一度大きく深呼吸した
今までの出来事が頭を過る
たくさん悩んでたくさん困らせた
色んな人を巻き込んでも尚、前を向くことなんてできなかった
私が幸せになるのは許されないことだと思った
だけどそれ以上に、彼の隣にいたかった
その思いを、背中を押してくれる人だっていた
私にとってはこれが正解の答えだよ
そう考えていたら熱いものがこみ上げてくる
「なんか･･･泣いちゃいそう」
和「なんで？」
「幸せすぎて笑」
そう告げると彼の胸が離れていく
そして今度は、彼と目が合う
私の大好きなその瞳には今、私しか写ってない。
ああ、だめだ。
泣いちゃう。
「こっち見ないで･･･笑」
幸せすぎて流す涙は、なんだか恥ずかしくて両手で顔を隠そうとした
だけどその私の両手は途中で捕まり、驚く暇もなく
柔らかい感触が唇に伝わる
脳が状況を理解した途端、涙が零れ落ちた
和「泣かないの笑」
「だ、ってっ笑」
和「俺が悪いことしたみたいじゃん笑」
「二宮君は、悪い人だよ」
和「なんでよ笑」
ほら、そういうところだよ
くしゃって笑うその顔
きゅんてしない女の子なんているの？ってレベルだもの
その顔はずっと私の中から消えなかったの
「だってこんなに長い間私の中から消えなくて苦しめるから･･･」
和「なにそれ笑」
「あとかっこよすぎる」
和「急に糖分全開にしないでもらえます？笑」
本当のことだよ
だから困ってるの
止まらない涙を流しながら恥ずかしく思っていると
和「こっち向いて」
「なに？」
目があったと思えばすぐに重なる唇
私から離れた彼はしてやったり顔で。
それを見たときに思ったの
まだ帰りたくない
一緒にいたいって。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 59人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
風和??(プロフ) - かなとさん» 見逃していましたすみません。ご指摘ありがとうございます (2019年8月2日 22時) (
レス) id: 719a9c7780 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年8月2日 21時) (レス) id: 9ac913b464 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：風和?? | 作成日時：2019年8月2日 21時
