【鬼滅の刃】鬼舞辻無惨の母に選ばれました

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走って、走って、また走って……
道行く人に山の名前を聞いては走り続けた

一年ぶりに見る青空に泣きたくなったけれど、今は泣いている暇なんてない



太陽が沈んで月がのぼり、月が沈んで太陽がのぼる



それが7回ほど繰り返されたある日
たどり着いた私の故郷

震える足に鞭を打って一歩一歩山を登っていく

笑ってくれるだろうか
怒っているだろうか
抱きしめてくれるだろうか……

何でもいい、もう一度会えるだけでいい









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『ただいま……！』

木が開けたその瞬間、期待を込めて叫んだ
___けれどそれに帰ってくる返事はなかった



小屋から漂う死,臭
どす黒く乾いた血痕
盛り上がった複数の土



『あ、あぁ……、ｲﾔｱｱｧｧｧｧｱｱｱｧｧｧｧｱｱｱ!!!!』




もういない
この世に愛した家族はもういない……

私のせいで死,んだ、私のせいで……っ！


『お父さん…、お母さん…、炭治郎…、禰豆子…、竹雄…、花子…、茂…、六太……っ！！』


ごめんなさい
ごめんなさいごめんなさい
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい


『私も…、すぐそっちに逝くから！！』

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