頑張れば、必ず…2

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決勝

忠義はあと一歩で勝てなかった
悔しがって泣くみんなに

「ごめんなー、もっと練習すれば
良かったなー」

って、ヘラヘラ笑ってる


今日であたしも忠義も部活を引退した

あたしはコートで
ボールを打っていた

カランと音がして
振り返えると忠義が立っていた

「なんで…」

「昨日はごめん…
俺、めっちゃびびっとってな…
お前に八つ当たりしてもうた
格好悪いな、俺…」

「忠義…」

「そりゃ嫌われるわな
男らしくなくて、ビビりでな…」

鼻の頭を指でかいて

「俺…めっちゃ格好悪いねん
今日勝って、もう一回コクろう
思ってたのに…」

顔を下に向けて呟くような声

「そやのに負けてもうた…」


反対のコートに立って
いくよってサーブを打つ

あたしにも打てるようなボールで
ラリーが続く

「A」「はい」
「こないだはごめん」「…」

忠義が打つたびに
色んな言葉が届けられる

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