嘘つきな唇 優しい嘘

しつこくおまけ　２ ページ18

「ひとつだけ…」

俺が口を開く

「Aさんには、何も言わんといて
ください」

雛が「僕がきちんと、Aさんの
フォローします
僕で、役不足なら、横山も一緒に…」

「やから、Aさんを退学に
せんといてください」

「私達からも、よろしくお願いします」

Aの両親も…
みんなで、校長に頭を下げる

「まぁ、後１ヶ月だけですし…」

こうやって
Aの未来は、みんなのお陰で
守られたんや…

俺は、雛にも横にも
Aの両親にも、頭があがらへん

やけど…

絶対、Aを幸せにするって…
決めたんや…






ハワイに行く飛行機の中

Aの母親がきく

「Aの居る場所、渋谷先生
わからんなるんちゃうん…」

「ほんまに、運命ってのがあるんなら
巡り会えるから…大丈夫ちゃうか」

答える父親

「俺の娘…やるんやから
それぐらい、苦労せい…高校生やったんやぞ」

ふいっと、窓のほうをむく

母親は、笑うしかなかった
頑張れ、Aっておもいながら…









Fin

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