たばこの香り すばる

不安定 ページ44

すばると暮らす準備

結婚式の話がすすむ中…

あたしは、物凄く不安定になった

自由に気ままに

それが好きなのに

手足を鎖が繋いでいく

仕事終わり、いつものライブハウスに入る

後ろのほうでビールを呑みながら

ライブが終わった横山がきた

「どないしてん？久しぶりやのに

元気ないやんけ」

「マリッジブルーかな？」

「結婚するん？」

なんて話てた

横山がビールを奢ってくれた

「結婚祝い」

ありがとって、飲み干して

グラスを見つめる

横山が「らしいないな〜嫌なら止めや」

って、肩を抱いてきた

耳元で「俺がもうたろか？」って

頬にキスする

「無理せんでいいで。相変わらず優しいな」

横山なりの優しさ

高校の時から変わってない

「横っ、ありがと♡元気でた」

「なんやねん、お前、何回俺をふんねん」

「横をふる？誰が？勿体ない事…ふはっ」

たまらず吹き出す

「なんやねん〜」

かわんない赤くなった顔を見て

懐かしくなった

なんかあると横のとこにいたな〜

で、お決まりの口説き文句

あれ、けっこう元気でる

今までのお礼をこめて

横の頬にキスした

「ありがとう♪元気でた。帰るわ〜」

「ん、頑張れ」

綺麗な顔で笑ってくれた



大切な友達

ありがとう、背中を押してくれて

あたしは、すばるにメールした

『今から、帰ります』

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