たばこの香り すばる

propose ページ39

すばると近くの店にご飯を

食べにいく

二人とも少しだけ酔っ払っていた

12月の街は

イルミネーションで飾られていた

大きなツリーの前で

すばるが口を開いた

「なぁ、俺、お前の親に挨拶いくわ」

「ええ？」

あたしがすばるの顔をみる

酔っ払ってるのか、顔があかいすばる



「どういう意味なん？」

次の日、仕事帰りのすばるに問いかける

「何が？」

「ええ？」

呆れたあたしは、すばるをおいて

家に帰った

すばるが慌てて、家にくる

「何怒ってるねん」

あたしは、クッションを投げた

「あんたのせいで、寝れんかった

悩んだあたしの時間をかえせ」

「待ってくれ、すまん、話してくれ」

あたしは、すばるをクッションでたたく

あたしの腕を掴んで

「A…」

「あほすばる、あんたが

あたしの親に挨拶に行くって

昨日ゆうたんや」

「まじか？」「知らんわ」

「訳わからん、酔っ払って覚えてへん

って、どないやねん」

「待て、待てって」

あたしを抱きしめた

「俺の嫁さん、なってくれるか？」

「嫌や」

「なれや」

「あほか、嫌やっ、絶対嫌や」

「お前があほや、俺の嫁はお前だけや」

あたしを抱きしめたまま

言い合うあたし達


「まあ、あかんかったら、別れたらええか…」

あたしが言うと


すばるの力が抜けた

☆→←☆

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す