たばこの香り すばる

土曜日 ページ30

朝目が覚めると

隣にすばるがいる

すばるがおらんかったら、あかんのは

あたしかも知れん


寝てるすばるの頬をさわる

あたしをぎゅっと抱きしめて

また、眠る

あたしも、嬉しくなって

すばるに抱きついて

目を閉じた


昼過ぎに起きたすばるが

「デートしよか」

って、支度をはじめる

二人で手を繋いで

近くのパンケーキの店に

「甘くないのと、甘いの半分ずつ」

二人でわけて食べた

甘いのは、あたしは、少しだけ

「味覚まで辛口」

いや、そうやけど…

すばる意外とデザートめっちゃ食べる

すばると手を繋いで散歩

「あんまり、知らんねん。うろうろせんしな」

「歩かんと、お腹いっぱい過ぎる」

「そやな〜」


すばるの好きな、古着屋や、楽器屋をみて

なんだか、いつもせんデート

新鮮で

学生に戻ったみたいな感じ

まあ、すばるにすると

学生は、歩きながらビールは呑まん

らしい

あたしには、お茶がわりやん

「やって、寒いやん。ほんまは、ワンカップ

呑みたいとこや」

「オッサンか」

あたしより、だいぶ歳上のくせに…

自分のほうが、オッサンのくせに…

「オッサンにチュウするくせに…」

「そら、するな」


あたしのビールをとって呑んだ

すぐに、あたしにチュウする

「呑んでばっかりせんと、もっと、食え」

あたしの手を繋いで歩く


「返したくないな」

すばるが呟く

「後、ちょっとやん。頑張ってな」


すばるが、帰ってくるまで

後、２週間弱



あたしの誕生日まで、１週間ちょっと


すばるは知らん、あたしの誕生日

誕生日、前日→←お迎え

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す