たばこの香り すばる

ずる休み ページ18

起きないすばるを叩き起こして


いらんって言う朝御飯を食べさす


「はいっ、いってらっしゃい」


すばるを見送って


腫れた瞼を冷やしながら


会社に電話する


風邪引いたって


それから、ゆっくり半身浴


ストレッチやパックをして


ネイルを整える


昼過ぎ


すばるからのメール


ー今日、雛と会うからー


なんて返していいか、わからなくて


無視することに



ついでに部屋の掃除


棚の上に置いたままの指輪と


ネックレスを箱にしまう


夕方になっていた



ビールでも呑も


何本呑んだやろ


数えるのも面倒になった頃


けたたましい呼び音


慌てて、あけると


息を切らした、すばると信ちゃん


「おまっ、なんやねん」


肩を落とす、すばる


「やから、ゆうたやんけ」信ちゃんが笑う


おぉ、Aの部屋、なんもないやんけ


とか言いながら、あがってソファに


すわる信ちゃん


「信ちゃん、ビールでええ〜」

「おー、ビールでええで」


信ちゃんにビールだして


あたしもビールをだして


「かんぱい」とかする


「お前ら、何なごんどんねん」


すばるが、自分でビールをだして


あたしの横に座る


「すばるが、お前電話繋がらんゆうてな

死んでんちゃうか〜って、うるそうて」


「あほっ、雛、ゆうな」


すばるが赤くなる


「すばるっ、可愛いっ」


抱きついて、「ありがとう」って


頬にキスする


信ちゃんが大きい口あけて笑う


あたしが、携帯をみると


すばるからのすごい着信、メール


あたしのほうを見て


「お前、飯くうたんか？」って言う


「これ？」ってビールの缶をふる


「雛、なんか作って」


「しゃあないな〜」って台所に立つ信ちゃん


すばるがあたしを後ろから抱きしめて


「勘弁してくれや」って首に顔を埋める


「あたしは、おらんならんよ」


すばるの腕を抱きしめる


「すばるは、甘えたやからな」


「何ゆうとんねん」


お皿を持って、台所から出てくる


信ちゃんが「ほな、帰るわ」


って、立ち上がって

「信ちゃん、ありがとう」


「お前、ちゃんと食えよ」

普通に自然に、友達みたい



すばるが「まあ、雛やからな」


あたし達は、信ちゃんの作ってくれた


ご飯を食べた

帰らない→←ベットの中

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