同期入社~赤~

かなちゃんの優しさ ページ30

横山くんが「なんか綺麗やな」って言葉に




「あかん。お前ら、見んな、あかん」



渋谷が慌てて、あたしを隠すように抱きしめる



「なんや、お前らも、婚約発表か？」


信ちゃんがからかう



「あほっ、いらんことゆうな、まだや



まだ、なんもっ、」



かなちゃんまで、「なんもどないなん？」って



からかう



困り果てる渋谷に笑って



「Aちゃん、渋谷くんから、


話ある前に、お化粧なおそ〜」って



あたしを化粧室に連れて行ってくれた




「Aちゃん、あたし、Aちゃんに



すごく感謝してるねん。


あのランチの後、信ちゃんが何回も



あたしのところに来てくれて…」


かなちゃんの優しい笑顔に言葉がでない



「Aちゃん、あたし、今、すごく幸せやねん



やから、Aちゃんも幸せになってな」




かなちゃんは、すごく器用で



あたしのぐちゃぐちゃのメイクも綺麗に



してくれた



「かなちゃん、大事な事、いい忘れてた」




かなちゃんの白い綺麗な手を握って




「おめでとう、幸せになってな」



かなちゃんは、嬉しそうに笑って




「これからもよろしくね」って手を握り返した

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