同期入社~赤~

接待 ページ21

長田部長と信ちゃんと、



接待という会席をすませ、得意先の人を



見送る




信ちゃんの携帯がなり、少し離れた




長田部長が「もう一軒行くか」




思わず「今日は、ちょっと…」




断りの言葉を口にする



あたしの腕を引っ張り




「仕事ばっかりで、寂しいやろ、




ちゃんと、送るから、なっ」



肩を抱かれて、鳥肌がたつ



「やめて、ください」




タクシーに乗せられかけた時、




腕を引っ張り、長田部長をタクシーに押し込む




「部長、おつかれっしたっ」




タクシーがでると



身体の力が抜ける




「すまん、気つけとったのに、大丈夫か？」




「うん、ありがとう信ちゃん」




二人でタクシーに乗った



「会社戻るんでええか？」優しく聞いてくれる




「大丈夫やで」




自分の身体を抱きしめるように



力を入れて、座っていた





会社の前に、渋谷が立ってた






「あいつ、めっちゃ心配しとってん」




信ちゃんが笑ってる





タクシーを降りると




「A、平気かっ？」慌てた声





「雛、もうあがるわ、すまん」って、




あたしの腕を掴む渋谷




鞄も持ってる




あたしの頭を撫でて



「ゆっくり、休めや」って




笑う信ちゃん




あたしは、渋谷の車に乗せられた

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