同期入社~赤~

嫌な過去3 ページ16

渋谷の運転する横顔を見ながら



質問する



「どういう事なん？」



「ん〜、まあ、あれや…」



頭をかきながら、喋りだす




「雛がな、長田部長と前に呑んだ時、




他の子も、色々されとったらしいわ、




そんで、今日や…あかん…思ってな…」




「そんで、助けてくれたん？」



「ん、まあ、お前が殴るとは



思ってなかったけどな…」




そのまま、渋谷は家まで送ってくれた






次の日、何か言われる事を覚悟してたのに




何もなかった







かなちゃんとランチに行った





「Aちゃん、きのうはありがとう、




あたし、ずっと長田部長にセクハラ…されてて、




もうね、会社辞めようかなって…」






涙目で話す、かなちゃん




もう、怒りしかなかった





「かなちゃん、あたしが何とかするよ、




証拠集めるから、手伝って貰いたいねん」




かなちゃんが首を横にふる





「Aちゃん、ごめんね。あたし、もう、




無理やわ、Aちゃんも、気をつけてね」




かなちゃんが会社を辞めたのは





この日から、数日しか





過ぎてなかった





入社１年目の苦い記憶

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