そして誰もいなくなった ４

802号室にて2 ページ11

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「後、この女性の指から消炎反応がありました。
銃を撃ったんだとおもわれます」



鑑識さんの言葉にニノが




『やっぱり犯人なんですかねー
それにしても、そう言う関係になった
男まで殺すって、よっぽどの悪女ですよね』




銃…か、
じゃあ、撃たれた男たちは
この女性…阿笠Aの犯行…？








二『それにしても、この唄。
どの部屋にもあるんですねぇ』




気持ち悪りいって
額を見てるニノ。





「１人の小さな楽器隊
最後の１人が首吊って
とうとう誰もいなくなった…」





二『え？』





最後の１人…









おそらく彼女は
自分を着飾る事で
男を引き寄せるって事をよく知ってたんだと
思う。






白い上質なファーのついた
淡いピンクのウールのコート

所々泥がついてるのは
外でいたせいだろう…。




前はとめられてなくて

黒のシフォンに細かい花柄のワンピース
その裾がひらひらと揺れている。




毛先だけを綺麗に巻いて
長い睫毛には
丁寧にマスカラが塗られている。






寒いのにタイツじゃないのは
綺麗な足をより細く見せる為の
パンストのせいか。




足先から破れて血が滲んでいる。
その足裏はボロボロだった。









長「オペラ歌手だったよな？だから
スタイルも保ってたのかな？」




二『でも…世の中にはいっぱいいますよね？
こう言う女を武器にするタイプ』




可愛い顔して、結構言うねぇ。ニノも
…だけど






長「こんなときでも…

女だったんだねぇ…」





俺の呟きに、ニノが





『女って怖いっすね』







なんて…
ほんとそうだわ…。




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