48 さっきの仕返し ページ48
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「いやだよ!テヒョンも押すつもりでしょ!」
TH「押さない、押さない」
「絶対押すじゃん!」
TH「ほんとに押さないから」
こんなの前振りだよ、絶対押すじゃん!
そう思ったけれど、最初に押したのは私だし仕方なくおずおずと近づく。
すると近づいてくる私を見たテヒョンは満足そうに笑って、手を大きく広げるとその腕で私をすっぽりと包み込んだ。
TH「ふふ、ヌナ捕まえた」
捕まえた、なんて彼は無邪気に笑う。
「え、ちょ、テヒョン?!」
動揺した声を漏らす私。
だけどテヒョンはそんな私にお構いなく、
TH「ヌナの身体、あったかいね」
そう言うといまだ私を抱きしめたまま、私の身体ごと左右に大きく身体を揺らした。
その謎の行動も私を更に困惑させる。
「ちょっと、テヒョンどうしたの」
TH「んー?ヌナが俺を押したりするからでしょ」
「でも!だからってなんで抱きしめるの」
TH「えー、じゃあ俺もヌナを海に向かって
どんって押した方がいいの?」
「いや、そういうわけじゃなくて…」
そういうことじゃなくてなんで前触れもなく突然抱きしめるの…!?
そんなやりとりを少し繰り返したあと、テヒョンはしばらくしてパッと身体を離した。
私が困惑した顔のままテヒョンを見つめると、
TH「…さっきの仕返し」
彼は自分から抱きしめておきながら、なぜか少し照れた様子で下唇を軽く噛みながらはにかんでみせた。
いやいや、なんであなたが照れてるの…
なんて思いながらもなぜか私はドキドキしていて。
いやいや、私が好きなのグクじゃん!
なんでテヒョンにドキドキするの!
そう頭を振った。
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そのあとまたしばらく海沿いを歩いて、だいぶ身体も冷えたから車に戻った。
TH「寒かったね」
「ね、ほんと寒かった…」
TH「暖まるまで暖房入れよっか」
テヒョンは暖房をつけると、その暖かい風が全部私に向くようにしてくれる。
そんなテヒョンの些細な優しさが冷えた身体に染みる。
暖まりながら些細な会話をして、
さあ、そろそろ帰る?なんて時。
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mii(プロフ) - はぁ、もうね大好き (2021年8月18日 8時) (レス) id: d47eb74ff4 (このIDを非表示/違反報告)
かなみ - はじめまして。とても感動しました。グク編も読みたいです^_^ (2021年2月6日 2時) (レス) id: 283143d3e0 (このIDを非表示/違反報告)
なのか(プロフ) - 夏さん» 夏さん!コメントありがとうございますうう( ; ; )遊び人として書かれがちなテテちゃんですが、私は勝手にすごく一途な人だと思っててそれを書きたかったので、そう言ってもらえると嬉しいです…!早く続きを書けるように頑張ります(*^^*) (2020年4月8日 18時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
夏(プロフ) - はじめまして^ ^お話とてもおもしろいです!グクペンですが一途に主人公を思うテテ好きです(*^^*)どっちとくっつくかドキドキします! (2020年4月8日 0時) (レス) id: 13b7e644bd (このIDを非表示/違反報告)
なのか(プロフ) - Kumiさん» Kumiさんコメントありがとうございます!これからどんどんテテのターンになっていくので是非楽しみにしててください!(笑)早くこちらの続きを書けるように頑張ります(*^^*) (2020年4月6日 3時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナノカ | 作成日時:2020年3月18日 22時