きっと、ヌナは泣く。

42 泣き顔【JK】 ページ42

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俺が泣いていた理由を知ったヌナは、その綺麗な瞳からポロポロと涙をこぼし始めた。




俺は今まで誰かの泣き顔をこんなにも綺麗だと思ったことはなくて。




こんなこと言うとあれかもだけど

正直、泣き顔にそそられたのは初めてだった。







なんでヌナまで泣くんだろうと不思議に思う気持ちと、ヌナが泣いた理由がなんだか分かる気もして。







ヌナは泣いてる俺の髪を一度優しく撫でると、「グクのファンは世界で一番幸せだと思う」なんてまだ涙が滲んだ綺麗な瞳で俺を見つめるから。






ああ、俺この人のこと好きだ。


心の中にすとん、と自然にその感情が落ちてきた。








そっからはちょっとでもヌナと距離を縮めようと連絡先をゲットしたり、2人でゲームをしたりそうしてだんだん距離は縮まっていったのだけど。






あるとき、俺は大事な順番を間違えてしまって。







ヌナと会う約束をしていたある日、ヒョンたちのために何もしてあげられない自分の無力さに俺はまあまあ落ち込んでいた。




だからそんな日こそヌナに会いたくなった。







けれどやっぱり俺はどこかいつもと違ったみたいで、ヌナはそれにすぐに気が付いた。






ヌナは心のこもった温かい言葉をくれて、俺はそれに泣きそうになったんだけど結局泣いたのはヌナだった。








俺は、ほんとにヌナの泣き顔には弱くて。






綺麗な泣き顔と、俺を思って泣いてくれてるというその事実がどうしようもなく俺を煽った。






ヌナに触れたい気持ちが我慢できなくて。




そして、一度触れてしまったら、止められなくて。






ヌナは嫌がる素振りを見せず受け入れてくれたから、そのまま最後まで関係を持ってしまった。





後で後悔しても遅いけれど、ほんとに後悔した。





好きな人に好きだときちんと伝える前に手を出してしまうなんて。




こんな俺、ヌナは軽蔑したかも。


そう思うと余計今更好きだなんて言えなくなった。






罪悪感と後悔から俺はヌナを避けてしまうしで、もう最悪の展開。




こんなことがしたいんじゃないのに。


そう悩んでいたら、ヌナからゲームをしようと誘ってくれた。






まだ俺とこうやって会ってくれることに安心して。







同じ過ちを繰り返さずヌナの信頼を取り戻すぞ。



そう意気込んでいたのに。


　





また2人でゲームをするようになって少し経ったとき、ヌナの方から俺にキスをしてきた。









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