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6話 ページ7

ヤツの声がさっきまで温かかった空間を冷たくさせた。
え?いやいや、何故私が怒鳴られる?


「すみません、団長様。私には何故今遮られてしまったのか理解しかねます。そこの魔道士様は『グラナート』というバケモノを体内に宿してらっしゃると「聞こえなかったのか?黙れ…!」


涙を流しているソーンを私から隠すように手のひらをこちらに向ける。
その眼は怒りで満ちていた。

ピキピキと私の頰に冷気が走る。
これはまずいと思ったのか、Voidollをはじめとする周りの仲間が一斉に私とヤツとの間に入りこんでお互いをなだめる(主にヤツを)


「お国を背負う団長様がこんな軽い煽りでこんなに憤怒するとは思いませんでした。」
「…なに?」
「魔道士様を悪く言うヤツは自国ならず他国でも散々言われてきているはずです」


そんなお堅い頭でよく騎士団長まで登りつめましたね、そう馬鹿にした口調でヤツを笑うとヤツは怒りを増幅させて私に向かって何かの構えをする


「アダムサン、イケマセン!」
「仲間同志で争うなんていけないことです!」


……____『氷柱よ、出でよ』


その言葉が聞こえたと同時に私は何故か冷たい氷の柱の中に体が埋まっていて、身動きひとつ、指一本動かせなかった。


「ッ!」


ヤツの能力は幼い頃から知っていた。
でもこんなに力が増幅しているなんて、並みの一般兵が知るはずなかった。


「おい、アダム、やり過ぎだ。頭に血が上ってるぞ、落ち着け」
「……頭を冷やしておけ。我が国の魔道士を悪く言う一般兵なんてユラン=ブルク氷帝国の恥だ」
「!」


コイツ、"一般"って単語強調しやがった…!
私がどれだけ頑張っても、追いつこうと、逃さないと必死になってもその距離は縮まらなかった。

団長様と一般兵。月とスッポンである


「…なに、それ」


ふつふつと私の中で怒りが燃え上がった。
それは止まることなく更に勢いをあげて燃え上がる。

私がどれだけアンタに追いつこうとしたか、
死にそうになりながら死ぬまいと戦場を必死に駆け回ったか、
男共に混じってどれだけ血の滲むような努力をしたか…

平和な王室で指示していたアンタに何がわかるってんだ!!!!


「一般兵を馬鹿にすんな!」


私の体が熱くなり、私を覆っていた氷が徐々に溶け出す。
私にこんな能力があると思っていなかったんだろう…
そりゃそうだ、私がこの能力に目覚めたのはつい最近のことなんだから。


「私だって一般兵に誇りを持ってやってんだ!」

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日向(プロフ) - 骸蜘髏巍屍龍さん!お久しぶりです!と言っても最近バグ少女で知ったばかりなのですが…。今日アダム推しになったのでありがたく読ませて頂きます。 (2020年8月2日 21時) (レス) id: 378262d87d (このIDを非表示/違反報告)
骸蜘髏巍屍龍 - ネウロさん» コメントありがとうございます。このサイトで別サイトの情報をお伝えするわけにはいきません。詳しくは、大事なお知らせから「作者のこれからのこと」を読んでください。 (2020年6月6日 2時) (レス) id: 9e88b8f2ee (このIDを非表示/違反報告)
ネウロ(プロフ) - 別サイトってどこでしょうか…?!続きが見たいです!! (2020年6月6日 1時) (レス) id: f75d0817e1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:骸蜘髏巍屍龍 | 作成日時:2020年5月12日 15時

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