5話 ページ6
ガッシャン！と空間に割れる音が響き、周りの人達が私に大丈夫か？怪我はないか？と心配そうに声をかけてくる
だが私にはそんなもの聞こえもしなかった。
私の視線に映る男。
昔と殆ど変わらない、氷のように冷たさがある色素の薄い銀髪。
容赦なく敵を射抜くような金色の瞳。
変わったのは背丈だろうか、私の知っている彼は私の頭一個分の身長で、こんな高くなかった。
「どうして、何故…ここへ？」
鼓膜を震わすヤツの声は、私の知っているものじゃない。
声変わりで一層低くなった声で私に質問をする
「……」
私は答えずただヤツを睨みつけるだけ。
ひとりの少年が私へと歩み寄り、アダムと知り合いなのかよ？と問う。
「…、Aとは幼馴染です。」
「私はこんなヤツ知らない」
私が少年の質問に答えなかったのに気を使ったのか、ヤツが代わりに答える。
その回答が気に入らなくて私は被せるように否定する
「兄様、すみません！遅れて……、どうしたんですか、兄様？」
「！ソーン…何でもありません」
睨み合い(といっても私が一方的に睨んでいるだけだが)が続く中、微妙な空気をぶち壊すように扉が開き、私を見ているヤツに近寄るひとりの少年。
その少年は私を見るなり興味がないのかすぐに視線をヤツへ戻す。
「これはこれは、弟さんの魔道士様じゃないですか、随分大きくご成長されたんですね？」
「！……ええ、おかげさまで」
「兄様、知り合いの方ですか？」
私はコイツの弟を知っている。
小さい頃よく私も面倒をみた子だ、どうせ幼かった記憶がないのだろう。
「はじめまして、魔道士様。ユラン=ブルク氷帝国第十五部隊所属、Aです。お会い出来て光栄です」
「僕と兄様と同じ国の方ですか！一般兵の貴方まで僕のことご存知なんですね！なんか、照れますねぇ」
その場で跪いて頭を垂れる。
頭上からほのぼのとした平和しか知らないような声を聞いて思わず苛立つ。
氷野郎の事もありイライラしていた私は純粋そうな彼に当たってしまった。
「ええ、貴方様が王室で紅茶を飲んでいる間に敵国から砲撃を受け戦死した私の仲間達が教えてくれたんですよ」
「！ぁ…、す、…すみません」
「いえいえ、なにせ魔道士様は体の中にバケモノを飼ってらしてるんですから、「黙れ！！」
仕方がないですよ、そう言って今にも泣きそうな彼に微笑もうとした矢先、その横に立っていた兄、アダム=ユーリエフの怒りに触れてしまったようだ。
え？なんで怒ってんの？
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日向(プロフ) - 骸蜘髏巍屍龍さん！お久しぶりです！と言っても最近バグ少女で知ったばかりなのですが…。今日アダム推しになったのでありがたく読ませて頂きます。 (2020年8月2日 21時) (
レス) id: 378262d87d (このIDを非表示/違反報告)
骸蜘髏巍屍龍 - ネウロさん» コメントありがとうございます。このサイトで別サイトの情報をお伝えするわけにはいきません。詳しくは、大事なお知らせから「作者のこれからのこと」を読んでください。 (2020年6月6日 2時) (レス) id: 9e88b8f2ee (このIDを非表示/違反報告)
ネウロ(プロフ) - 別サイトってどこでしょうか…？！続きが見たいです！！ (2020年6月6日 1時) (レス) id: f75d0817e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：骸蜘髏巍屍龍 | 作成日時：2020年5月12日 15時
