3話 ページ4
目の前の白い機械から放たれた文字、【死亡】。
私の思考は一瞬にして考えることをやめた。
「…は？い、いやいや…意味、わかんないから！」
「デスガAサン、貴方ハ先ホドクレバスニ落下シテ…、生命反応ガ…」
「うるさいっ！！違う、私が死ぬはずない！！」
死んだってことはここは天国か？天国ってこんなところなの？いや、ふざけるな！私はもっと違うものを想像していた！
こうなったのも全部あの兄弟のせいだ！あんな風に頭の中に急に現れては私のことをめちゃくちゃにするんだ！
思い出すまいと頭をぶんぶん振る。
Voidollは止めず、笑わずただ悲しそうな瞳で私を眺めているだけ。
「Aサ「うるさい！！」……。」
私が完全に自分を拒絶したとわかったのか、Voidollはそれっきり何も言わなかった。
何分、何時間経っただろう…、今もまだずっと何もない光の空間の中に私はいた。
後ろでVoidollがずっと私のことを監視していて動かない。
そうか、これだけ黙っても、動かなくても何も言って来ずただ私が動くのを待っているということは本当に私、死んでしまったのだろうか。
「……、ほ、本当に？」
「ハイ……悲シイコトデスガ…」
「…、そっか…」
別にこの機械のことを信じたわけじゃない。
ただ、ロボットのはずなのに何故か凄く心があるような、そんな風に感じられたから。
私のことを本当に悲しむようなそんな表情。
「…アンタ、凄い感情豊かなんだね。そんな顔するロボット初めてみた」
「カピッ、ソレハ光栄デス。ワタシニハ貴重ナAIヲ搭載サレテイマスノデ」
少しキメ顔をするVoidollに笑ってしまった。
「ここはじゃあ天国なんだね」
「イエ、違イマスヨ。ココハワタシガ管理スル…」
「あーはい、こんぱすなんとかかんとかね！わかったから！」
少し不満げな表情をしつつも私に説明をしてくれた。
この空間にいるのは私だけじゃないこと。
他にもヒーローがいて毎日バトルをしていること。
私のロールはスプリンターなこと。
部屋が各自用意されており、ご飯は自分達で作る要はシェアハウスのような空間だということ。
喧嘩するのはいいが、メンテナンスが必要なほど争わないこと。
などなど、数えたらきりが無いぐらい多くVoidollから言われた。
そんないっぺんに言われても覚えられるか！上の項目だけでも覚えた私を褒めろ。
「ね、Voidoll。他のヒーロー達は私が来ること知っているの？」
「ハイ。皆サンニハ伝エテマス」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 33人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
日向(プロフ) - 骸蜘髏巍屍龍さん！お久しぶりです！と言っても最近バグ少女で知ったばかりなのですが…。今日アダム推しになったのでありがたく読ませて頂きます。 (2020年8月2日 21時) (
レス) id: 378262d87d (このIDを非表示/違反報告)
骸蜘髏巍屍龍 - ネウロさん» コメントありがとうございます。このサイトで別サイトの情報をお伝えするわけにはいきません。詳しくは、大事なお知らせから「作者のこれからのこと」を読んでください。 (2020年6月6日 2時) (レス) id: 9e88b8f2ee (このIDを非表示/違反報告)
ネウロ(プロフ) - 別サイトってどこでしょうか…？！続きが見たいです！！ (2020年6月6日 1時) (レス) id: f75d0817e1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：骸蜘髏巍屍龍 | 作成日時：2020年5月12日 15時
