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10話 ページ11

私は半ば無理やりメグメグちゃんに腕を引かれて廊下を歩く。


「なんで私を迎えに来てくれたの?」
「朝ごはんはみんな揃って食べた方が美味しいじゃん!」


それとも嫌だった?と顔を覗かせてくるメグメグちゃんに罪悪感を抱きながら私は首を横に振る


「いや、そういうわけじゃないけどなんでかなって思ったから。メグメグちゃんは…」
「メグメグでいいよ!」
「メグメグはいつからここにいるの?」


メグメグは私の質問に少し眉間にしわを寄せる。
うーん、と考え込むような仕草


「メグメグもわかんないんだよね!気づいたらここにいたってゆーかさ!!」
「Voidollは定期的にここに集まるんだって言ってたけど、元いた世界に帰らない人もいるの?」
「うん。メグメグとかジャンヌちんとかはずっといるかなぁ…。基本みんなシーズンが終わったら帰ってる感じ!ま、メグメグは他のみんなと違って帰るべき場所がないからここにずっといるんだけどねー!」


あははは、と無邪気な笑い声でそう言った。
そうか、別に帰らないっていう決断する人もいるんだ。
私がもし元いた世界に帰りたいって言ったらどうなるんだろ…


「あ、ついたついた!みんなー!Aっち連れてきたよー!!」


たわいもない会話をメグメグをしているうちに目的の場所についたみたいだった。
扉の先には昨日いたメンバーがほとんどいる。
そしてアイツ、ユーリエフ兄弟もそこにいた。(ソーンは眠そうに欠伸をしていた)


「メグメグありがとね!おはよう、A!昨日は眠れたかい?」
「あー、まあ…」
「とりあえず座んな!自己紹介がまだだったろう?ご飯を食べながら自己紹介タイムにしようよ!」


白金の綺麗な髪を後ろに束ねている女性に声をかけられる。
あの兄弟を見ないようにしていると彼女に背を押されてロングテーブルの1番隅の席へ案内された。
なるほど、朝はみんなでご飯食べるのか…


「はい、Aさんの分ですよ。どうぞ」
「あ、ありがとう…」


金色の髪の女性から朝ごはんを受け取る


「よし、じゃあ自己紹介タイムといこうぜ!」
「ちょっと待て。まずいただきますが先だろ」
「ちぇっ…わかったよ」


青い髪のガタイの良い男性が少年に注意していた。
ああ、仲いいんだろうな。


「「「「いただきます」」」」
「!」


全員が手を合わせて『いただきます』、そんな掛け声を口にした。
いただきます?なんだそれは…。

生まれて初めて聞いた言葉だった。

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日向(プロフ) - 骸蜘髏巍屍龍さん!お久しぶりです!と言っても最近バグ少女で知ったばかりなのですが…。今日アダム推しになったのでありがたく読ませて頂きます。 (2020年8月2日 21時) (レス) id: 378262d87d (このIDを非表示/違反報告)
骸蜘髏巍屍龍 - ネウロさん» コメントありがとうございます。このサイトで別サイトの情報をお伝えするわけにはいきません。詳しくは、大事なお知らせから「作者のこれからのこと」を読んでください。 (2020年6月6日 2時) (レス) id: 9e88b8f2ee (このIDを非表示/違反報告)
ネウロ(プロフ) - 別サイトってどこでしょうか…?!続きが見たいです!! (2020年6月6日 1時) (レス) id: f75d0817e1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:骸蜘髏巍屍龍 | 作成日時:2020年5月12日 15時

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