約束⑥【ヒロアカ】 (ページ40)

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約束254個目ページ40

とある警察署内

尖はため息をついてデスク上にある書類を見た

見るのは初めてではない内容だがしかし見るたびに当事者でない自分の心が重くなる

「……またそれですか」

逢凛が買ってきた缶コーヒーを尖に渡しながら言う

尖は苦々しい表情をして頷く

「お嬢の心境考えたらどうしてもなあ……」

・

※この書類は機密事項である

情報を漏らした者は相応の罰が下されるので要注意

銃幻リリア (15)

容疑：殺人

内容：某日、自宅にて両親、兄弟数名を殺害した疑いがかけられている
自宅に防犯カメラは無いが遺体全てに容疑者の“個性”を使った形跡があり、それが死因となっている

追記：指名手配されている裏の情報屋との接触が**の防犯カメラにて確認
敵に成った可能性も視野に入れて捜査に及ぶようにすること

・

「まさかお嬢の想い人がなあ…」

「しかしこの家も家ですよね

批判を恐れて事件を無かったことにしようとウチに圧力かけつつ早急にソイツを捕らえて渡すようにって要求するなんて」

見下すような冷たい声で言葉を吐いた逢凛

風使に話を聞いたり捜査したので風使に対しての感情移入が強いのだろう

……それ以外の理由もあるが、それは今は置いておこう

感情移入のことについては尖も同じである

警察官としてはよくないことだが風使はまだ高校１年生

まだ若すぎる彼女の境遇を考えれば仕方の無いことだ

「……家族にさえ内容言えない事件だからAさん相当ストレスかかってますよね、きっと」

「そうだな……

よし、お嬢の負担を少しでも減らす為に捜査するか！」

「当たり前です」

当事者たちが相対してることに、彼等はまだ気づいてない