約束⑥【ヒロアカ】 (ページ2)

今日:1 hit、昨日:11 hit、合計:7,932 hit

約束221個目ページ2

そこでハッと気づいたようにあたふたし始めるオールマイト

「そ、それはだな風使少女」

「これが本当かどうかはさておき、お願いしたい事があるんです」

深く頭を下げる

もちろん真実を知りたい

でも、いっくんが言ってこないってことは、知られちゃ不味いんだろ

知られたら困るんだろ

それならば

「いっくんを、これ以上に強くさせて……！！！

あいつは根本的に狂ってる！！

例え自分の両腕が使えなくなるとわかっても腕を犠牲にして……自分を犠牲にして他人を笑顔で救うんだ！！

……体育祭で言われた言葉、やっと理解できました

大切な人が傷つく姿を見るのは、自分が傷つくより嫌だ！

っお願い、いっくんが傷つかないで済むように、死ぬほど強くさせて…

もう、ボロボロになりながら人を救うような姿なんて見たくない……」

昔から、自分を犠牲にしてまでつきくんに刃向かう意味がわからなかった

他人と違う正義感を持っていることに、昔は純粋に憧れていた

ああ、なんて馬鹿だったんだろう

相手の本質を見れなくて、何が“鋭い”だ

腹を立ててるのはオールマイトにじゃない、自分にだろ

オールマイトは私の願いに考え込んだのか数秒黙り込む

「……もちろん、強くさせるさ

緑谷少年も、それに風使少女も

私の大切な生徒だからね」

そうか、それが“答え”なのか

どこかすっきりした気持ちで笑いかけた

「……ありがと、ございます」