約束⑥【ヒロアカ】 (ページ1)

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私はオールマイトをじっと見つめながら自分の考えを話す

「……知ってますか？
いっくんの両親はパワー増強系の“個性”を持ってない
しかも最近になって“個性”が発現した

…まあ、そこまでは突然変異で済ませれます

けど、第三者から見ても貴方はいっくんを贔屓してるように見える…
真面目そうなオールマイトがそんな事しそうにないのに

思えば色々と不自然なんですよ

USJのとき、なんで脳無をやった後突っ立ってたんですか？
さっさと捕縛すればいいのに
それにセメントス先生が貴方を隠すように盾を造ったのもおかしい

あの場はアレで納得するしかなかったけど、確実に何かを隠していた

いっくんが言ってた“時間”って、もしかして個性を使えるのに時間制限があるんじゃないんですか？」

オールマイトは何も答えず、ただ黙って私の話を聞いている

「…全盛期より衰えた、って自分で仰ってましたもんね

身体能力なんだから“個性”が衰えるのは必然的

でも、なんでそれをいっくんが知ってるんだ、と当然考えました

……ここから話が飛躍するので、違ったらはっきり否定してください」

何も、答えない

作戦としては都合良いが、私としては少々腹が立つ

「まず、オールマイトといえども人間
必ず“終わり”があります

寿命、怪我…でも貴方は“平和の象徴”だ、おいそれと簡単にヒーローを引退できない

そして、“個性”の種類は無限と言っても過言ではないほどある

もし、貴方の“個性”が譲れる、もしくは分けられるとしたら

私だったら“平和の象徴”の後継者を探します

もし、商店街でつきくんがヘドロに襲われたときにいっくんとなんらかの“契約”か“秘密”を持ちかけてヒーローに成れると言ったら

諦めていた夢が叶うチャンスが到来し、なおかつ死ぬほど憧れていた貴方からの話だったら信じるし泣くほど喜ぶでしょうね

もし、後継者になることをいっくんが承諾したら

……どれほど辛い道があろうとも、つきくんに強く脅されても私が泣いて懇願しても後継者に、最高のヒーローになる

無言は肯定としますね、オールマイト“先生”」