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待ち続けて眠ってしまった私は、
人の気配で目を覚ました。
眩しさに耐えながら、涼介の腕にすがりつく。
みゆ「涼介?
待ってたんだよ、お医者さんなのに立ち会ってくれなくて寂しかったんだよ、それでね……え?」
やっと視界が開けた私の目に飛び込んできたのは、
優しい眼差しのあなたじゃなかった。
目を真っ赤にした知念先生だった。
涼介の同僚で、精神科のお医者さん。
みゆ「え…なんで知念先生が…?」
そう尋ねると、私の腕をそっとほどきながら知念先生は目を伏せた。
知念「落ち着いて聞いてね、みゆちゃん。」
額に冷や汗がつたう。
この先を言わないでと、心が叫んでいた。
知念「涼介は、自分の患者さんを守ったんだ。
命がけで、守ったんだ。」
みゆ「………え?」
命がけで。
言葉が理解できなかった。
いや、理解することを拒んでいた。
知念「昨日、産婦人科から連絡を受けて、すぐに向かおうとしてた。
でもね、涼介の患者さんが、階段から足を踏み外して…。
涼介は自分の体を投げだして患者さんを守った。」
ただただ涙が伝った。
ベビーベッドに眠る我が子の無垢な寝顔を見つめながら、ただただ泣いた。
知念「もう目を覚ますことはないけれど…、
それでも…っ、涼介の心臓は動いてる。
みゆちゃん、涼介に赤ちゃんを見せに行ってあげよう?」
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ちねめろぴ-すけ(○ ・ ω ・)(プロフ) - ららさん» ありがとうございます!いちを「慧が光で光が慧で」と調べて頂くと出てきます!←図々しい (2016年9月3日 21時) (レス) id: 241c5d99f5 (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - ちねめろぴ-すけ(○ ・ ω ・)さん» おおー!おめでとうございます!作品更新されたら遊びに行きますね! (2016年9月3日 20時) (レス) id: 9622d14e47 (このIDを非表示/違反報告)
ちねめろぴ-すけ(○ ・ ω ・)(プロフ) - こんにちは!おじゃんぷぅの分身です!笑← こちらの方から作品を書かせて頂いております!私はららさんのような人の心を動かす素晴らしい作品は書けないと悟ったのでいのひかが入れ替わるお話しを書いてます笑 (2016年9月2日 23時) (レス) id: 241c5d99f5 (このIDを非表示/違反報告)
おじゃんぷぅ - ありがとうございます!ららさんのおかげで占ツクデビュー出来ました! (2016年9月1日 18時) (レス) id: ee2c45fbd9 (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - おじゃんぷぅさん» 大丈夫だとおもいますよ!私はスマホとパソコンとどっちも使ってます^ ^ (2016年8月31日 18時) (レス) id: 9622d14e47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らら | 作成日時:2016年7月31日 14時