今日の君は笑ってますか？

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話に来てくれるだけでいい。

その願いは日に日に抑えられなくなっていった。



君から語られる話を聞きながら、君の唇を見ては、
思いが抑えられなかった。




みゆ「雄也くん。あなたが好きなの。


今日だけでいい。」






なんてひどい女なんだろう。


君とキスをしながら、何度も自分を責めた。



年下の君を、人の道から外れさせた。



なんて弱い人間なんだろう。

きみの優しさにつけこんだんだ。






その時、私は知らなかった。


私を抱いてくれたあなたが、何を決めたか。


どんな決意をしたのか。





"寂しくなったらまた呼んで。"

あなたはあの後、そう言ったのに。


もうあなたに会うことなんてできない。








君が帰った翌日。


夫も出張から戻ってきた。


その時玄関のチャイムがなり、警察が入ってくる。




私を保護し、夫を捕まえた。









警察は何も言わなかったけど、

私はその場で全てを理解した。


君が助けてくれたんだ。



そうだよね。









携帯には、一軒の通知。




"もう君は自由だよ。

でも裁判で訴えるには、君にとって僕は邪魔な存在になる。

訴える側が不倫をしていたら、それは相手に有利な証拠になってしまうから。

君を守るために、僕は二度と君に会えない。

でも、言わせて欲しい。

君を愛してた。"





恐怖から解放された時。


それは、私が愛する人を、失った日だった。









全てに決着がついた今、

君を思うの。


今日の君は笑ってますか？

泣いてますか？



よく考えたら、

君の好きな食べ物も、血液型も、

私はなにひとつ知らない。




それでも、

私を闇から救ってくれた。

君は、2度と会うことができない私のヒーロー。




あの日の夜。
最後の夜に、2人で見た月。




毎日夜空を眺めては、



君の幸せを祈ってる。






あなたのことを愛しています。

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