【完結】[ﾂｲｽﾃ]人魚姫は魔女に恋焦がれⅡ-Azul- (ページ12)

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『あず……る……く……』

アズール｢A、A、A…今は例え貴女が
同情で僕の隣にいたとしてもいい。
きっと後悔させない、きっと落としてみせる
だから……僕から逃げるな……｣

彼の細い指が首に絡まる
強い力で息が上手くできず、
涎を垂らしながらもがいていると
その唇にキスを落とされた

アズール｢愛してます、愛してますよA｣

フロイド｢なんだよアレ？アズールの体から
黒いドロドロが出てきてる。墨……じゃねーよな？｣

ジェイド｢ユニーク魔法の使い過ぎです。ブロットが
蓄積許容量を超えている！このままでは……
オーバーブロットしてしまう！Aも危険だ！｣

アズール｢あーっはっは！あーーっはっはっは！｣

『あずー……』

タコ姿になったアズールの背後に
海の魔女の化身が現れる
____
過去の記憶を見た
ただ、私のものじゃない
彼の記憶、丁度私と彼が出会った頃くらいの

ー他の人魚と違って、吸盤が沢山ついた足ー

ー引っ込み思案でハッキリものも言えないー

ー勉強も運動もてんでダメー

ー僕はいつも1人ぼっちー

ーグズでノロマな、タコ野郎ー

ー僕には早く泳げる背びれはないー

ーでも、自在に動く10本の手足があるー

ーAと出会って世界が変わるまでー

ーアイツらを見返す為だけに努力してきたー

ー僕は、1秒たりとも忘れた言葉なかったー

ー僕をバカにしてたヤツらー

ーいじめてたヤツらの姿をー

ーそして時間をかけて観察してきたー

ーヤツらの弱み、悩み……ー

ー僕は、全部握ってる！ー

ーこの契約書があれば、僕は無敵だー

ーこれでもう、Aを馬鹿にされないー

ー僕を理解してくれた大事な人を守れるんだー

ー僕は、この力で全てを支配してやるー

ー僕らを馬鹿にしたヤツらをー

ー今度は僕が跪かせてやるんだー

そっか……アズールくんはずっと……
あそこから開放された今までもずっと……
苦しんでいたんだね。
ごめん、ごめんね……気づけなくて……

影であるはずの彼に手を伸ばすと
不思議と彼に認識された

ー誰だー

『もういいんだよ』

ーA……？ー

『私は、貴方さえいてくれたら……何もいらない』

ーけど……ー

『いいの、酷い事沢山言ってごめんねアズールくん
一緒に、帰ろう？』

ー……うんー

『(ﾆｺ)大好きだよ』

ー！……僕も、大好きだよAー