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第五十三話 ページ6

俺は、その姿から視線を外すことができなかった。

 俺がそんなことをしていると、草薙さんもその状態に気がついたようで、声をかけていた。

草「、、なんや。どこか怪我でもしたんか?」

 あいつは、自分の肩を握りしめながら「、、、何でもないです。」と言った。

 、、、ウソだろ、絶対。

 アンナは、ただそこにいるだけだった。

 周りも不思議に思ったのか、視線があいつの方へと集まる。

 宗像も、声をかけた。

宗「どうかしましたか?」

 その声に、あいつは体を大きく震わせた。

 そして、顔をあげて宗像を見たその表情からは「恐怖」が読み取れた。

 顔が青ざめ、目からは涙が流れ続けていた。

宗「どこか痛いのなら、医者を呼びましょうか?それとも、、、。」

あ「あ、、いえ、、、、本当に何もないので、、、、、。」

宗「ですが、、、、、。」

あ「本当に何にもないんです!!大丈夫ですからっっ!!!!!」

 大声で叫んだことにあいつ自身驚いたようで、視線を宗像から背けていた。

あ「、、、、すみません。でも、本当に大丈夫なので、、、ほっといてください。」

 何が大丈夫なんだよ、とか思ったが俺が言う雰囲気でもなかったのでやめておいた。

宗「、、そうですか。」

 宗像も、これ以上は聞かない方がよいと判断したのだろう。

 深くは追求しないようだ。

 だが、アンナは違かった。

ア「、、、何か、見たの?」

 驚いたあいつはアンナの方を向いたが、何も答えなかった。
ア「、、、、、怖いものを、見せられたの?」

あ「違う、、、違うよっ、、、、、、、、!!私は、、、、、、!!!私は、、、、、、。」

 アンナの言葉に恐怖を駆り立てられたかのように、あいつは頭を手でおさえた。

八「お、、、おい。お前本当に大丈夫か、、、、よ!?」

 俺が声をかけた瞬間、あいつは俺の方に倒れこんだ。

 なんとか受け止めたが、あいつは意識を失っていた。

 そして、それと同時に上空に浮かんでいたダモクレスの剣が音もなく消えた。

宗「、、、、随分とウソをつくのが下手なようですね。」

草「気絶してるな。どうするんや?」

宗「ああ、それでしたら、そちらで預かってもらえますか?」

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- とても面白くて大のお気に入りです!続編があれば読みたいです!尊達が生きてた頃(海や馬のストレイン等の話)をヒロイン立場で、読んでみたいです! (2018年7月7日 14時) (レス) id: 8cdae9963b (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - すごく面白かったです。もし続編があるなら主人公が体のことを理由に過去に行って歴史を変えて尊や十束を助けたりして吠舞羅かセブター4と恋に発展する話が読みたいです。それかKとコラボした薄桜鬼か黒子のバスケが読みたいです。これからも頑張ってくださいね。 (2017年6月27日 19時) (レス) id: e3c7f73b1f (このIDを非表示/違反報告)
空李(プロフ) - 面白いです!続きが気になります! (2014年4月15日 20時) (レス) id: 865dff4bf9 (このIDを非表示/違反報告)
フロウリア(プロフ) - ありがとうございます!別の新しい作品を作り始めたので、こちらはそんなに進まないかもしれませんが,,,,長い目で見ていってください! (2014年3月3日 9時) (レス) id: f6e1333f68 (このIDを非表示/違反報告)
風丸 マナミ(プロフ) - 凄く面白いです(o≧∇≦)o主人公、可愛い可愛いです!!しかも強くてカッコイイ///良い子♪吠舞羅とセプター4の皆、主人公を好きになってほしいです。更新頑張って下さい(o・v・o)ノシ (2014年2月12日 18時) (携帯から) (レス) id: 9216772dfd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フロウリア | 作成日時:2013年11月29日 22時

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