悲観的思考と甘さ ページ3
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「私のせいなの？それ」
「は？まじで意味不明なんだけど」
始まりは今となっては思い出せないほどのとても些細なことで。私もジョングクもだいぶ疲れが溜まっていて、ただただ鬱憤をぶつけているだけになっていた。別にお互い不満があるわけではなくて、ほんとうに疲れが原因なんだと思いたい、が。
「まじでさ、俺疲れてるんだって」
「私も疲れてるよ、」
いつもより低い声に、呆れたような、怒っているような表情。機嫌の悪さがよくわかるジョングクに、私まで気分が落ちていく。
「……もういいわ」
ひとつ溜息をつかれる。財布と携帯を持って、私に背を向けて家を出て行った。
「……やばい」
付き合ってもう長いが、ジョングクが喧嘩で出て行ったのは初めてだった。やらかした。溜息をついて、ソファに腰を下ろす。
「どうしよう、」
マイナスなことしか考えることができなくて、ずるずると暗闇に引きずり込まれるみたいだ。不意にぼろぼろと涙が出てくる。メイクも落としてないし、顔はぐちゃぐちゃだろうけど、そんなことを考える余裕もなかった。
考えれば考えるほど悪い方向に向かってしまうのが人の性だ。ポジティブな思考なんて微塵も出来ず、最悪の事態が頭に浮かんでくる。
ジョングクと、いや、元カレ達ともほぼ喧嘩したことがなかった。こういう時に、どう行動すればいいのかわからない。私は頭を抱えた。
あれからどのぐらい経ったのだろう。きっと時間にすれば数十分そこらだろうか。体感時間的にはもう何時間も経っている気分だ。私はまだソファでうずくまったままだった。泣きすぎで、目蓋は重く頭が痛くなってきた。
「ジョングク、」
私は彼の名前を呟いた。その時、部屋の扉が開く。
「、ジョングク？」
「……ごめん」
彼はソファにいる私を見て、高さを合わせるように床にしゃがんだ。上目遣いになっている彼の目が、少し潤んでいた。
「ごめん、思ってもないことばっか言った」
「違う、私が悪い、ごめん」
「Aは悪くないよ、俺がAに当たっただけ」
「私も悪いよ、」
私の頬を撫でる彼の目は優しくて、声色は柔らかいものだった。
「めっちゃ泣いたでしょ、目赤い」
「明日腫れるよね」
「腫れたら一緒に休も」
「それほぼ確実だよ、」
くすりと笑うとひとつ口づけが落とされる。
「仲直りしたからベッド行こ？」
「どういう理由なの？」
ふたりで目を合わせて笑う。
その日の夜、私たちの間には甘ったるい空気が漂っていた。
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j - くるんさん» ありがとうございます、とても嬉しいです！出来るだけ更新していきたいと思っておりますので、これからもよろしくお願いします＾＾ (2020年6月14日 22時) (
レス) id: 61dc5400f5 (このIDを非表示/違反報告)
くるん(プロフ) - グクに甘やかされるお話 大好物なのですっっっごく嬉しいです!!!(めっちゃタイプなお話です////)これから更新 楽しみにしてます！頑張ってください♪ (2020年6月14日 8時) (レス) id: 3a0b839ac7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：j | 作成日時：2020年6月14日 0時
