My bad prince 【Kazuma.K】

#29 ページ30

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う〜、気まずい､､､。



機嫌の悪い川村先輩って話し掛けずらいし
自分も何喋っていいか分かんないから
沈黙が永遠に続く。



早く教室に戻りたい､､､。





壱「お弁当､､､。」



『え､､､？』



壱「ありがとな。」



『､､､っ！！』





あの川村先輩からのあまりに素直な言葉に
言葉をつまらせてしまった。





『えっ､､､と､､､。』



壱「っ、早く食べんと昼終わるぞ。」



『はっ､､､はいっ。』





それからは2人で黙々とお弁当を食べた。



当たり前に川村先輩の方が先に食べ終わって
お弁当を片付け始める。



綺麗にお弁当箱を片付けてくれて
その礼儀正しさにまた胸が苦しくなる。



返し際に



壱「美味しかった。明日からも作って屋上に来い。」



って言ってくれてすっごい嬉しかった。





こんなにも尽くしたいって思ったのは
川村先輩が初めてだった。





口は悪いけど礼儀正しくて、



目つきは悪いけど優しい、



そんな川村先輩を



側にいれる間はしっかり尽くし続けよう。



たとえ、川村先輩が私のことを
何とも思ってなくても。



私に“愛する”ということを
始めて教えてくれた人だから。









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