お泊まり ページ43
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眩しい朝日と、騒がしい物音
だんだんと意識が戻ってきて
次、目を開けたときには
颯「A、A、おきて!」
耳元で聞こえる、颯くんの大きな声
びっくりして顔上げたら
昨日と同じ体勢のまま、肩にはタオルケットが掛けられていた
窓の外、明るくて…
A「…え、え、待って、あれ?」
玲於「…おはよ、寝ぼすけ。」
声のする方見たら、キッチンにいた先輩
昨日わたしが言った通り、タッパーを電子レンジに入れながら ちらってわたしのこと見た
…タンクトップ…昨日と一緒
A「……わたしもしかして…」
玲於「映画見ながら爆睡。子どもかよ。笑」
…うそでしょ、やばい、やばすぎる
慌てて携帯取り出して、ホームボタンを押した
もう8時半
やばい!ママ、絶対怒ってる!
なんて、思ってたら
玲於「あ、ママにはお許し貰ったから。」
当たり前みたいに、先輩 そう言ってくる
A「お、お許し?」
玲於「うん。昨日お前が寝た後電話かかってきてさ。俺が出たらすげーびっくりしてたけど、ワケ話したらなんとか許してくれた。」
…えぇ、嘘でしょ?
あんな厳しいママとパパが?
先輩、一体何言ったんだろ…
そのあとぼおっとした頭のまま、結局わたしも一緒に朝ごはん食べて
やばいお泊まりしちゃったんだって、だんだん分かってきて
なんかもう、恥ずかしくて
食器片付け終わったあと
颯くんにバイバイまだ遊ぼうね、って約束して
車で送るっていう先輩は、朝だし近いからいいってなんとか断って
逃げるように、家を出た
しばらく早足で歩いたところで
立ち止まり、ふぅーって深呼吸
…まって、ほんとにお泊まりしちゃった?
いや、もちろんわざとじゃないし
2人きりでもないんだけど、でも
これはほんとに事件
だって、生まれて初めてだよ!
わたし友達もいなかったから、誰かの家にお泊まりとかしたことないし
ましてや男の人の家なんて
ママに合わす顔がないよ
どうしよう!
ドキドキしながら、30分もかからず家に到着
こんなに近かったの?
自転車だったらすぐ着いちゃうよ
恐る恐る鍵を開け
そおっと家に入る
パパの革靴、無い。もうお仕事行ったんだ
でも
ママ「あー!やっと帰ってきた!」
リビングから出てきたママ
なんかにやにやしてる
はあ、絶対勘違いされてるよ、これ
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maki(プロフ) - 今まで何お話、読み返したら、やっぱり佐野先輩とうまくいってほしい。。(;_;)先輩!!何してんのーー!!! (2018年8月5日 7時) (レス) id: 9583ac788f (このIDを非表示/違反報告)
ゆうか - ほんとに今一番大好きな小説です。全然話長くしていただいてかまいません!笑更新これからも楽しみにしていますので大変だと思いますが頑張ってくださいね! (2018年7月5日 23時) (レス) id: cb039e5484 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - きなこさんは更新率が高いことだけが取り柄だなんて、全然まったくそんなことないですよ(^^)きなこさんのお話を読むだけで元気になれます。いつもお話を読めること本当に嬉しいです。これからも応援しています。きなこさんの思ったまま書いてください! (2018年7月5日 23時) (レス) id: 49103f1761 (このIDを非表示/違反報告)
蛍(プロフ) - さいくぅー (2018年7月5日 22時) (レス) id: 527ff0df55 (このIDを非表示/違反報告)
涼夏 - もうきなこさんの伏線が楽しみすぎます!!楽しみにしてます!! (2018年7月5日 22時) (レス) id: c6b1080ab1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きなこ | 作成日時:2018年6月16日 21時