ただいま、初恋4【佐野玲於】

3文字 ページ13

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玲於「だからさ、俺もう笑っちゃって。」

A「ふふ、怒られますよ。」

玲於「いやそう言うけど絶対あの場にお前いたら爆笑してっからね。」

A「…するかな。」

玲於「絶対する。笑」


バイト先に変なお客さんが来たって話
けらけら笑いながら話してくれるの
たまに目が合って、恥ずかしくてなんとなく逸らして
その繰り返し

わたしがりんごジュースだから
今日は先輩もソフトドリンクなんだ
お酒入ってないのにこんなにペラペラ喋れるの、先輩すごい
子どもみたいで好き


玲於「あー、にしてもよく食った。」

A「お腹いっぱいです。」

玲於「ほんとかよ。」

A「ほんと！」

玲於「あっそ。笑」

A「もう、こない？」

玲於「んー、あとね、デザート。」

A「やった、デザートなら入る。」

玲於「うわ出た、別腹。」

A「常識ですよ。」

玲於「常識って。笑」


先輩がそう言って笑った時
ちょうどタイミング良くデザートが運ばれてきた
ちっちゃいパフェ
パフェ大好きだから、嬉しい！


A「はぁー、おいしい。」

玲於「……パフェ好きだね、Aって。」

A「え？」

玲於「前ふたりでパスタの店行ったときも、パフェ食ってた。」


…ふたりで、パスタの店…
なんかその言葉が恥ずかしくて、思わず顔が熱くなる
そうでしたっけ、なんて誤魔化しながら
そういやあのとき手帳貰ったな、とか
箱根のキーホルダー、わたしに似てたから買ったってまさかの暴露されたな、とか
色んなこと思い出してた


玲於「ん？なんかそっちと味違う？」

A「え、どうだろ…わかんない。」

玲於「…食べてみて、ひとくち。」


そう言って差し出される、スプーンに乗せられたひとくちぶんのパフェ
え、え、待って！
間接キスだ！
って、それだけじゃなくて、この感じもしかして
あーん、てやつ！？

あわあわしてたら、早くって怒られた
勇気出してパクってしたら
先輩、目丸くして


玲於「え、笑 あーんになっちゃった。笑」


そんな言葉に、え！？って
思わず声が出る


A「だ、だっていま、先輩が…」

玲於「いや、スプーン受け取ってよって意味だった。」

A「えぇ…はずかし…」

玲於「ふは、顔真っ赤。笑」

A「…間違えちゃった。」


言いながら、熱い頬っぺた両手で仰いでた
そのとき


玲於「……かわい。笑」


不意に、小さく呟かれたその3文字
待って！いま絶対心臓止まった！


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