ただいま、初恋4【佐野玲於】

まさかの ページ12

．



A「先輩、」


次の日 17時
まさかの、まさかの


玲於「…おっせーよ、チビ。」


まさかの、先輩とごはん！
急展開すぎて心臓がついていかない
昨日電話して、会う？って言われて、うんって言ったら 今日はママ心配してるだろうから明日ねって言われたの
明日いいの？って言ったら
ちょうどバイト休みなっちゃって暇だったからって
…嬉しすぎて、夢見てるみたい


A「…ちょっと、準備に時間かかって。」

玲於「準備？」

A「えっとー…色々と…」

玲於「…あっそ。ほら行こ。」


そう言いながら、わたしの前を歩く先輩
その背中を見ながら、幸せすぎて胸がいっぱいになった

先輩、今日もカッコいい
黒いキャップ浅く被ってて、なんていうか、チャラい中にあるかわいさ！みたいなのがツボ
けど、わたしが横にいたら やっぱり変かなあ
自信ない
昨日ミサちゃんがくれたノースリーブのかわいいブラウス、悩んだ末に着てきたんだけど
…肩とか、見せないほうがよかった？


玲於「あー、腹減った。」

A「…まだ17時なのに？」

玲於「うん。成長期だから、俺。」

A「え、絶対うそ。笑」

玲於「いやなにがうそ？本気本気。」

A「だってもう大学生だもん。」

玲於「バカヤロウ。俺は180越すんだよ、絶対。」

A「180？」

玲於「うん。そんでお前を上から見下ろしてやる。」


けらけら笑ってそんなこと言った先輩
わたしも笑っちゃうよ
先輩が180？
先輩は、今くらいが一番似合うと思うな
…っていうのは、怒られそうだから黙っとく

そのあと暫く他愛もないこと話して
今日の店はここって入った、しゃぶしゃぶのお店
案内されたの個室だったけど
なんだっけ、カップルシートじゃないから 平気
ドキドキするけど、たぶん平気


玲於「めっちゃ美味いから、マジで。」

A「しゃぶしゃぶ大好き！」

玲於「ふは、そうでしょ。」

A「先輩、なんでこんなお店知ってるの？わたし全然知らない。」

玲於「んー、まあ、人生経験？」

A「…人生経験…」

玲於「研究するんすよ、で、この店はこの子がいっかなってね。」

A「…うわ、最悪。」

玲於「あは、嘘じゃん、嘘。」

A「ほんとっぽい。」

玲於「嘘だって。バイト先のヤツらと来たり、まあ亜嵐くんともたまにメシ行くし。」

A「…ふうん。」


バイト先のヤツ、だって
ふたりでごはんなんて行ったら
みんな先輩のこと好きになっちゃうよ
やだなあ

．

3文字→←会う？

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す