報告 ページ36
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A「ダメだぁ…諦めるどころか、どんどん仲良くなってる気がする…」
マユ「うん、その通りだね。」
2限が終わったあと
先輩たちには先にカフェに行っててもらい、マユちゃんと女子トイレで密談
これもいつもの流れ
マユ「…佐野先輩、サヤさんと別れたらいいのに。」
A「え?」
マユ「絶対サヤさんといるより、Aといる時の方が楽しいと思うよ。あーんなさ、いたずらっ子みたいな笑い方、サヤさんの前じゃしないって。」
A「…けど、それは、わたしが恋愛対象じゃないからで…」
マユ「…Aのこと なんだと思ってるんだろうね。すぐ自分の隣に置きたがるし…ペット?オモチャ?」
A「…そんなとこ。」
…こんな関係
喜んじゃいけないって分かってるけど
どうしても、嬉しい
マユ「…まあ、好きになっちゃったもんは仕方ないからね…惚れた弱み?」
A「…やんなっちゃうな。」
マユ「そんなもんだよ。わたしも雄介と付き合う前、片思いしてる間はすっごいつらかった!」
A「ほんとう?やめたいな、とか、思った?」
マユ「いっつも思ってたよ。けど一緒にいたら楽しいし、やっぱ好きだなーってね、それの繰り返し。」
A「…みんなそうなんだ…」
マユ「うん。けどわたしの場合は、雄介、彼女とかいなかったから…そのつらさは全部分かってあげられないってところはある。」
…そっか
普通、彼女がいるひとのこと 好きになったりしないもんね
いや、けど、好きになる前にサヤさんの存在を知ってても、わたし どうせ好きになってたかな
そんなことぼーっと考えてたら
ポケットの中の携帯が震えて
マユ「ん?電話?」
A「ううん、ライン。…はやく来いって、佐野先輩が。」
マユ「ふふ、じゃあそろそろ行こっか。」
A「うん。」
スタンプいっこ返して、トイレを出た
カフェの端の、いつもの席
玲於「おっせーよ、チビ。」
A「…もお、チビって言うのやだって言ってるのに。」
亜嵐「あーほらまたAちゃんいじめてる!」
玲於「だからいじめてないって。」
マユ「てか先輩またカレー?飽きません?」
玲於「これが一番安いから。…あ、けどもう、節約しなくてもいっか。」
A「え?」
リュックを下ろして顔を上げたら
佐野先輩、嬉しそうに笑って
玲於「俺ね、車買った。」
そんな、報告
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ゆづき(プロフ) - きなこさん、初めまして!だいぶ時間が経っていて、もうコメントを見ることはないかもしれませんが、、とてもキュンキュンして、人間の小さい心の動きをうまく言葉に起こしている部分に特に感動しました!♡2章も楽しんで読ませていただきます! (6月7日 22時) (レス) @page50 id: bfb37b3d55 (このIDを非表示/違反報告)
kaoris10(プロフ) - お気に入り登録してます!毎度ウルウルです!塩な彼氏と〜のパスワード教えて頂きたいです! (2020年2月14日 23時) (レス) id: 9b17de759e (このIDを非表示/違反報告)
涼香(プロフ) - とても面白いです!(T^T)更新待っています! (2019年2月16日 2時) (レス) id: 3b0746b685 (このIDを非表示/違反報告)
saeco10(プロフ) - また一話から読み返しています。もう何回目?って言うくらい読み返しているのに、また切なくて泣いてしまいます。この物語のチカラに驚いております。 (2019年1月23日 1時) (レス) id: eef139c402 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 久々のきなこさんのお話し、今回も楽しく読ませていただいております!今後の展開もとても気になるところです。きなこさんのお話を読んでると純粋に人を好きになって恋をしたくなります、、それくらい素敵なお話しをありがとうございます! (2018年5月7日 21時) (レス) id: 97c32faec9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きなこ | 作成日時:2018年4月21日 21時