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4月 ページ1




4月の入学式
門をくぐったのは、実家から通える場所にある、学力も知名度もそれなりの大学
ほんとは服飾の専門学校に行きたかったけど
ママがどうしても大学に行って欲しそうだったから、諦めた


入学式の日は本当に不安で
同じ高校の子、3人くらいいるけど
みんなカースト制で一番上にいるような子たちだったから、わたしのこと、存在すら知られてない気がして、とても話しかける勇気なんて出なかった

やばい、高校のときは、幼馴染のなあちゃんがいつも一緒にいてくれたけど
大学、ついにひとりぼっち?
4年間、もしかして会話ゼロ?
って、学長のお話を聞きながらヒヤヒヤしてた
そんなわたしに

「ねえ…それ、どこで貰ったの?」

隣の席に座ってた、髪の長い、すごく美人な子が話しかけてきて
えって手元を見たら、わたしの学生証を指差してた

入り口で貰えたよ
言ったら
ほんと?
って、そそくさと講堂を出て
次戻ってきたとき、わたしのこと見て笑ってくれた


この子、絶対いいひと!
直感で分かって、式が終わった後
わたしから頑張って話しかけたの
お友達になりたい!って




そして、入学式から2週間が経った今


マユ「あ〜A来た!休むのかと思ったよ。」

A「ごめんね、電車乗り遅れちゃって。」


こんなわたしと一緒にいてくれる
田中真由美ちゃん
マユちゃんって呼んでる
目が大きくて、顔が小さくて、髪はつやつやで綺麗で、背高いからスタイルも良くて
それでいて性格も良いし、本当に欠点が見つからない
大好き


A「あれ、先生まだ来てないの?」

マユ「うん。よかったね。」

A「よかったあ。この授業いっつも遅刻しちゃいそうになる。」

マユ「どうせ夜更かししたんでしょ、ゲーム?漫画?どっち?」

A「違うよ、昨日はね、お裁縫してた。おばあちゃんにハンカチあげようと思って。」

マユ「出た…Aの唯一可愛い趣味。」

A「もお、唯一って言わないで。お料理も好きだしー、あと…」

マユ「あと?笑」

A「…ユーチューブ…」

マユ「はいかわいくなーい。笑」


ひどいよーって腕叩いたら
マユちゃん、楽しそうに笑った
嬉しいな
こんな友達ができて
もう、マユちゃんだけでいいや
友達は、マユちゃんだけでいい



蚊帳の外→



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ゆづき(プロフ) - きなこさん、初めまして!だいぶ時間が経っていて、もうコメントを見ることはないかもしれませんが、、とてもキュンキュンして、人間の小さい心の動きをうまく言葉に起こしている部分に特に感動しました!♡2章も楽しんで読ませていただきます! (6月7日 22時) (レス) @page50 id: bfb37b3d55 (このIDを非表示/違反報告)
kaoris10(プロフ) - お気に入り登録してます!毎度ウルウルです!塩な彼氏と〜のパスワード教えて頂きたいです! (2020年2月14日 23時) (レス) id: 9b17de759e (このIDを非表示/違反報告)
涼香(プロフ) - とても面白いです!(T^T)更新待っています! (2019年2月16日 2時) (レス) id: 3b0746b685 (このIDを非表示/違反報告)
saeco10(プロフ) - また一話から読み返しています。もう何回目?って言うくらい読み返しているのに、また切なくて泣いてしまいます。この物語のチカラに驚いております。 (2019年1月23日 1時) (レス) id: eef139c402 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 久々のきなこさんのお話し、今回も楽しく読ませていただいております!今後の展開もとても気になるところです。きなこさんのお話を読んでると純粋に人を好きになって恋をしたくなります、、それくらい素敵なお話しをありがとうございます! (2018年5月7日 21時) (レス) id: 97c32faec9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きなこ | 作成日時:2018年4月21日 21時

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