2分の1ガールフレンド【佐野玲於】

おばちゃん ページ8

玲於side






玲於「は、お前やば、マジで秀才じゃん。」


A「だから言ったでしょー、バカじゃないって！」


玲於「すげー親孝行してんね。」


A「まだまだこれから。」




それから暫く

近況報告なんかも含めつつ、ふたりでお喋りしてた


そしたらこいつ、なんと学科内で成績トップらしくて、前期は学費半額免除だったって


人は見かけによらないって言うけど
まさにこのことじゃんね




玲於「…A、おばちゃんに似てアホなのに。勉強だけはできんだね。」


A「ちょ、ナチュラルにいまママのことも悪く言ったよね？笑」


玲於「いやいや褒め言葉じゃん。てか待って、とんでもないこと気づいたんだけどさ、」


A「え？」


玲於「おばちゃんとおじちゃんに許可貰わねえと、俺お前のこと預かれないわ。」


A「えっ、なんで、」


玲於「いやだって、ね、いくら腐れ縁とはいえ、さすがに男女が一緒に暮らすのってヤバいでしょ。」


A「…まあ…」


玲於「ここまで来といてアレだけど、ダメって言われたらちゃんと出てけよ。金ならあげ…いや、貸すから。」


A「くれなかった。」


玲於「お前にあげる金はない。」





携帯取り出して、おばちゃんの番号を探す


…もう21時か

やべ、メシ食ってねえわ
コンビニでも行くかなあ




『もしもし、玲於くん？』




受話器越しに聞こえるおばちゃんの声

すげー久々に聞くけど、やっぱ落ち着く




玲於「うん、俺。久しぶり。」


『どうしたの！突然電話なんて！元気にしてるの？ご飯食べてる？昨日見たわよ、あの番組、えーっと、』


玲於「あーあーおばちゃん、待ってね、今度またゆっくり電話するからさ、ちょっと今日は話があって。」





言いながらAを見たら

何が気に入らないのか、ちょっと不機嫌そう


いちいち許可とかとらなくていーしって思ってる？

バカ、それは俺が許さねえわ
そんな軽いコにはなってほしくない




『話？なに？』


玲於「あのさ、Aのことなんだけど。知ってるよね？ストーカー被害にあってるって。」


『あら、玲於くんAと連絡とってるの？あの子何もできないから本当に心配で』


玲於「そうそうそれでね、Aから直々にお願いされて、俺んちに居候することにしたの。」


『えっ、玲於くんの家に？』





一気に声色が変わったおばちゃん


あー、やっぱりダメかなあ




．

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