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大人には、大人の ページ47

Aside





[ れおくん、まだ? ]



こんな簡単なメッセージ
送ろうか、送るまいか、悩んで早20分

だって、もう2時になりそうなの!


なんで?
いくらなんでも遅すぎるよ

21時から飲んでるんだよね?
だってもう、5時間も経つよ
さすがにおかしい


重くなってきた瞼をこすりながら
夢と現実を行ったり来たりしながら

そんなとき、ふと、頭に浮かぶ


もしかして今日、帰ってこない?



いや!って
突然意識がはっきりした



…ほんとにそうだったらどうしよう



どっかで飲み直す?

とか言って

でも俺んち、Aいるしな

とか言って

ユリちゃんち、こっから近いよね?

とか言って!



だって、玲於くんなんだかんだで大人だもん
そういうの、普通なのかな


そもそも、今日ユリさんと会うこと
わたし、玲於くんには言われてないんだよ


…なんか悲しい



ソファーでブランケットに包まりながら
膝抱えて、早く帰ってきて、って 願った



ちょうど
そのとき




ガチャって、玄関のカギが開く音が聞こえて



A「玲於くん、」



ブランケット肩にかけたまま、慌てて玄関に向かう

ドアを開けた先には
わたしのこと見て、目まん丸くしてる玲於くんの姿


顔、赤い




A「…よかったあ…帰ってきた…」


玲於「え、お前何してんの?もう2時だよ?」


A「…漫画読んでたら、遅くなっちゃって。」


玲於「何してんだよ、ほんと。」




乾いた声で笑って
ただいまーって、わたしの横を通ってリビングに向かってく

うわ、酒くさい


でも 帰ってきてくれたことにほっとして
ちょっとだけ優しくなるわたし

お水 コップに注いで ソファーに持って行ってあげた




玲於「さんきゅー。」


A「…あの、どうだった?」


玲於「え?」


A「ユリさん。」


玲於「…なに、知ってたの。」


A「この前バイトで聞いた。」


玲於「そっか。いや、うん、楽しかったよ。普通に。」


A「…告白した?」


玲於「してねえよ。俺自分からそんなことするタイプじゃないし。」


A「えっ、けど、たぶんユリさんもしないよ。」


玲於「うんだから……まあ、お前にはわかんないか。つーか、わかんなくていいや。」




言いながら
ぽんってわたしの頭に手置いて




A「…なに?教えて。」


玲於「…大人には大人の付き合い方があるってこと。」


A「…わかんないよ。」


玲於「わかんなくていいよ。」



酔っ払い→←モヤモヤ



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夕凪(プロフ) - まだ、酔っ払いまでですが本当に面白くて今からキュンキュンしてて、心臓が足りません!笑笑 (2018年6月18日 12時) (レス) id: 6e9a42278c (このIDを非表示/違反報告)
ひろみ - きなこさんの小説ほんとに好きで読ませもらってます!!臣くんのやつも読みましたがほんとにドキドキして面白かったです!臣くんの小説違うバージョンも作って欲しいです!これからも頑張ってください! (2017年12月29日 20時) (レス) id: bde81dd030 (このIDを非表示/違反報告)
kotone(プロフ) - 私、きなこさんが書くお話がすごく好きなんです!更新、楽しみにしてます(*^^*) (2017年12月21日 23時) (レス) id: 8703134089 (このIDを非表示/違反報告)
のん - 楽しさと面白さの中に悲しさも入っているてんこ盛りの作品ですね!(上からでごめんなさい…)読んでいてとっても楽しいです!これからも頑張ってください! (2017年12月21日 23時) (レス) id: b0b93090e0 (このIDを非表示/違反報告)
まりあ(プロフ) - すっごく面白いお話です!どんどん更新してください!お願いします!!主人公が玲於くんを待つところとか、すごく切なくてだんだん泣けてきちゃいました! (2017年12月21日 22時) (レス) id: c8678f2ebd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きなこ | 作成日時:2017年12月5日 22時

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