2分の1ガールフレンド【佐野玲於】

殴り書き ページ23

Aside





玲於「おいこらタヌキ！！起きろ！！」




とある日の朝

ああ、もう
この不快な目覚めには、絶対慣れる気しない




A「もー…うるさいなあ、」


玲於「お前ほんっと朝サボりすぎだからね？分かってる？俺今から仕事！」


A「…起きるよ、起きるから…」


玲於「ねー、朝ごはん！」


A「あの…昨日の夜、作ったのが…冷蔵庫に…」


玲於「わかんねーし。」



…はあ


手探りで携帯を探し、時間を確認する

まだ7時じゃん
早すぎる、わたし低血圧だから 起きるの苦手だし



ガミガミ怒ってる玲於くんを横目に
仕方なく起き上がり、顔を洗った



冷蔵庫開けて、昨日のおかず出して 電子レンジへ

お湯を沸かしながら 炊飯器を開けてご飯を混ぜ

お皿を取り出し、適当に乗せていく




玲於「…日に日に適当になってる気がするのは気のせいですか。」


A「気のせいに決まってるじゃん。」


玲於「みそ汁飲みたい。」


A「夜作っとく。今日バイトないし。」


玲於「…よろしくお願いします。」




寝癖ぼーぼーの玲於くん
テレビで天気見ながら、今日も寒いな、って




A「はい、できたよ。食べて。」


玲於「すっげーめんどそうに言うね。」


A「うん、…もう一回寝てくる。」


玲於「はあ？」


A「今日2限からだもん。」




じゃあお仕事頑張ってねって声かけて
あくびしながら 部屋に戻った

ダサい枕がわたしを待ってくれてる


まだちょっとだけ暖かいベッド
ぬくぬくくるまって 目を閉じた









A「…んー…」




眩しい光に目を開ける

身体を起こすと 9時を指した時計が目に入って


わ、やば
遅刻しちゃう


慌ててベッドから降り、顔洗って歯磨いて、準備を済ませた


朝ごはん食べてる時間はないや
お昼まで我慢しよう


昨日放り投げてたままのリュックを背負い
マフラー巻きながら 玄関に向かった

その途中で目に入る、ホワイトボード




今日かえりわりとはやい
ばんメシよろしく みそしる




汚い字で書かれてる
殴り書きの連絡事項


そんなに食べたいのか、おみそ汁



わかった！って意味もなくお返事を書いて
ちょっと楽しい気分で家を出た





…よく考えたら 朝悪かったなあ


明日からはちゃんとお見送りしなきゃ
だってこんなに良くしてもらってるんだもん



ちゃんと、恩返ししよう



．

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