2分の1ガールフレンド【佐野玲於】

大人なのに ページ22

Aside




21時半 ちょっと過ぎ



A「ただいまー…」


玲於「あー疲れた。」



大荷物を抱えて、ふたりでソファーに倒れこんだ


…なんかわたし、イケアとか、ああいう可愛いの想像してたのに
玲於くん、時間ないからとか言って ホームセンターしか連れてってくれなかったの


やだやだって駄々こねたけど
俺が金出すんだから我慢しろ、って


おかげでこんなダサいのになっちゃったし




A「…イケア…」


玲於「まだ言ってんの？」


A「だってヤダよ、もっと可愛いのが欲しかったのに。」


玲於「なんで？花柄可愛いじゃん。」


A「違うの、こんなダサい花柄はイヤなの。」


玲於「ほんっとワガママ。」


A「玲於くんのお布団、絶対あれ高いでしょ。」


玲於「…まあね。」


A「ベッド交換しよ、1日ずつ。」


玲於「それはマジで無い。」


A「もー、ケチ。」




ちらって隣見たら、玲於くんもわたしを見てて

見ないでって言うと
生意気言うなってデコピンされた



…もういいや、お布団は諦めよう

敷くから手伝って、って 玲於くんの腕を引っ張って 部屋に連れて行く


ふたりで10分くらいかけて、やっとわたしのベッドが完成した




A「うわあ、新しいからふかふか！安物なのに。」


玲於「一言余計だわ。笑」


A「ほんとだよ、寝転んでみて。」




わたしが寝転んでるとなり
とんとんって叩いたら

おじちゃんとおばちゃんに怒られる、とか言って断ってくる
変なの


じゃあ座ってみてって言ったら、それくらいならまあ、って 近くに来てくれた




玲於「…んー、これなら寝れるか。」


A「うわ、上から。」


玲於「でもA、どこでも寝れるでしょ。正直フローリングでも寝れるでしょ。」


A「まあね。」




天井をぼーっと見てたら ライトの光が眩しくて、目を閉じる

…このまま寝ちゃいそう



そう思ったとき、とんって、隣、玲於くんが寝転んだ




A「…パパとママに怒られるんじゃないの。」


玲於「…まあ、手出さなきゃいいかって。」


A「…みんな心配性だね、もうわたし大人なのに。」


玲於「お前はまだ子ども。」


A「…えー…」




目開けて、ちらって隣を見る
そんなわたしに気付いたのか、玲於くんもわたしを見てきて




玲於「…誰かとこういう距離になるときは、俺の許可取ってからにしろよ。」




そんな発言

…シスコンすぎて、困っちゃうよ


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