人見知り ページ8
玲於side
燦々と照りつける太陽
雲ひとつない青空
…いや、なんだよこれ
夏じゃねえんだから
玲於「…ほんと、喧嘩売ってるわ…」
涼太「何が?」
玲於「…天気。」
涼太「天気?笑」
みんなで騒ぎながらサッカーをする。
ルールなんてほぼ関係なく
とりあえずシュート入れたら一点、みたいな
大学の体育なんてこんなもんでしょ。
涼太「ねえ、あっちなんか楽しそうだよ、行こうよ。」
玲於「…えー…俺あいつらのこと知らねえし。」
涼太「俺も知らないけど。笑」
玲於「え、なんでそんなフレンドリーなわけ?」
涼太「だってこれからこの時間ずっと一緒なわけだしさ、仲良くしたいじゃん。」
玲於「…わっかんねえ。」
俺ってこういうとこがダメだよな
人見知り、ってやつ?
この歳にもなってアレだけどさ。
…でもまあ、それを言うならAちゃんかな
あいつ、ほんとに幼稚園児かよってくらい 人見知り激しいんだよ
俺と初めて会った時も
よろしくねって、この俺が優しく言ってやったのに
すげー挙動不審に目泳がせながら、はい、って。それだけ。
はい、だよ?
よろしくね、に対して、はい
すげーわ
逆にすげーわ
でもなんか
慣れてきて、だんだん心開いてくれるのが嬉しくて、だから無駄にいっぱい話しかけたし
無駄にちょっかいかけたし
ずっと俺が隣にいたいって思ってたし
…ほんと、どんだけ好きなんだよ、おれ。
涼太「なにぼーっとしてんの?俺ら試合だよ。」
玲於「え、もう?」
涼太「うん。」
マジかよ
このクソ暑い中、ボール追っかけて走りまわんなきゃいけねえの?
超ダルいじゃん
なんて、考えていたら
ユカ「玲於!!」
後ろから俺を呼ぶ声が聞こえて
涼太くんと2人、振り返る
そこには、ジャージのままこっちまで走ってきて、すげー息切れしてるイッチーの姿。
涼太「ユカ?」
玲於「え、どうしたの。」
はあ、はあ、って
息を整えながら
イッチー、ゆっくり俺のこと見上げて
ユカ「…Aが、担架で保健室に運ばれた。」
……え、
ユカ「試合中に隣のコートからボールが飛んできて、それで、」
玲於「え、ちょ、待って…」
ユカ「とにかく、歩けないくらい酷いの!」
血の気が引いて行く感覚
気付けば足は、真っ直ぐ保健室に向かっていた。
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てんてん(プロフ) - きなこさんもう大好き (2018年9月9日 21時) (レス) id: 7365ca73d4 (このIDを非表示/違反報告)
夕凪(プロフ) - 本当に終わるのが一瞬でした、、、笑笑 面白すぎます!読みいっちゃいます!!引き込まれます!!これからも頑張ってください!! (2018年8月21日 9時) (レス) id: 6e9a42278c (このIDを非表示/違反報告)
えりな(プロフ) - この作品良かったです。それに面白い一途過ぎる玲於くんかっこ良かったです最初っからキュンキュンしました (2018年2月24日 21時) (レス) id: 7f525f8379 (このIDを非表示/違反報告)
komomo330(プロフ) - 最後の締め方、文才に溢れすぎていて。とても感動しました。今売れてる作家さんとかの小説より入り込んでよんじゃって。何度も読み返したくなる作品です! (2017年10月9日 21時) (レス) id: 69bcfe91df (このIDを非表示/違反報告)
玲於くんLOVE - 玲於くん、ほんとヤバイです!キュンキュンしまくりました!!ホントに玲於くんのことを好きになってよかったって思えた作品でした。きなこさん、こんなステキな作品を書いてくださってありがとうございます!そして、完結おつかれさまでした。応援してます♪ (2017年9月18日 20時) (レス) id: 0825c21165 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きなこ | 作成日時:2017年4月16日 21時