恋愛アレルギー2【佐野玲於】

貸切 ページ45

Aside






佐野くんとデート

しかも、念願の浜辺で！



嫌がるかなあって思ってたけど

いいよ、って二つ返事でオッケーしてくれた。



嬉しいな、幸せだな






玲於「んー、そろそろ着くかな。」


A「本当？人いっぱいいるかな。」


玲於「どうだろ。少ないんじゃない？」


A「少ないほうがいいな。」





少ないほうが

ロマンチックな気がする






A「あ！見えた！海！」


玲於「見えたね〜」


A「すごい！キラキラしてる！」


玲於「あそこのパーキング停めよっか。」


A「うん、早く行きたい。」


玲於「わかったわかった。」






大人しくしてて、って怒られながら

佐野くんが車を停めるのを待って



そしてようやく





A「海！！わーい！！」


玲於「うわすげえ、気持ち良さそう。」


A「ね、すごくキレイ！」





佐野くんの手を引っ張って走って

浜辺に降りる。



車で2時間もかけて来たおかげか

ほんとに人がいなくって






A「貸切だね、貸切。」


玲於「ね、冷たいかな。」


A「入っていい？」


玲於「いいよ。」





サンダル脱いで

ワンピース、濡れないように手で持って





A「わあ！冷たい！」


玲於「あーあーもう気をつけてよ、」


A「大丈夫大丈夫！ね、気持ちいよ。」


玲於「…俺も入ろ。」





ほら、やっぱり

佐野くんって子どもだから、ニコニコしながらスニーカー脱ぎ捨ててる。





玲於「うわ冷てえー！」


A「冷てえー。」


玲於「ほらっ」


A「あっ、ちょっと、濡れた！」


玲於「あはは、お前手離したらワンピースびしょびしょじゃん。笑」


A「わあ！やばい！車濡れちゃう！」


玲於「もういいよ、乾くまでここいたらいいじゃん。」


A「ほんと？」





うん、って答えた佐野くん


油断したすきに、えいって水かけたら

目まん丸くしてこっち見てきて






玲於「待って？お前加減ってもん知らないわけ？」


A「加減？笑」


玲於「いや、これ笑えないくらいびしょびしょなんだけど。」


A「だって、仕返しだもん。」


玲於「仕返しだったこんなに水かけていいわけ？」


A「うん。」


玲於「…わかった。」


A「…あ、ちょっと待って、でも佐野くんは」





やめてね、って 言おうと思ったけど


…時、すでに遅し。





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